あれこれdiary

海自OBによる偏見御免徒然あれこれdiary

ありがとう!

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のために出されていた緊急事態宣言が全て解除となりました。新規感染者数が基準以下に抑えられたためです。

 これは、法人・個人を問わず、日本社会が一丸となって国や自治体の要請を強い当事者意識を持って受け入れ、継続してきた成果だと思います。とは言え、ウイルス禍が過ぎ去ったわけではありません。未だワクチンや効果的な治療薬・治療方法があるわけではなく、「宣言解除だオーケー」とばかりに気を緩めれば、あっという間に元の木阿弥になってしまうでしょう。引き続き、感染拡大抑制のための生活習慣を継続していくことが非常に重要であると思います。

 さて、緊急事態宣言が出される背景ともなった、新規感染者の急増フェーズにおいては、この先どうなるのかとの不安を抱かれた方も大勢いらっしゃると思います。資材も人材も不足する中、困難を極める医療現場の様子も伝わってきました。医療現場が崩壊すれば、感染は堤防が決壊した河川水のごとく一気に全ての地域を飲み込んでしまいます。ですから、私たち国民は、医療現場の負担を少しでも軽減するよう務めるべきであるところ、徒に不安を煽るワイドショーなどの影響もあるのでしょうか、症状も出ていないのに「不安だ」「検査して欲しい」との理由で病院を訪れる方も多く、人手も時間も圧倒的に不足する中、医療現場が「感染症相談室」になってしまっていると言う話も聞きました。

 また、偏見に基づく医療機関の活動への妨害や、医療従事者とその家族への誹謗・嫌がらせなども起きているとの話も伝わり、憤りと遣る瀬ない思いも抱きました。

 そんなこともあり、当ブログではこれまで何度か、資材・人材の絶望的な不足、治療薬・治療法の不在、そして周囲の無理解や偏見という、幾多の困難に直面しつつも、自らが感染する恐怖を抑えながら、透徹した使命感をもって、この社会を守る最前線で日夜奮闘しておられる医療従事者の皆さんへ感謝の気持ちをお伝えしてきました。

 その一つが、今月1日に投稿した「医療従事者の皆さんに感謝(╹◡╹)」と言う記事でした。

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 医療従事者や、社会インフラを維持するために奮闘している皆さんに感謝と応援のメッセージを贈るため、米海軍の「ブルーエンジェルス」と米空軍の「サンダーバーズ」という、名高いアクロバット飛行チームが、ニューヨーク市上空で展示飛行の共演を行ったことを紹介したものです。

 このような華やかな形での感謝や応援のメッセージを贈ることは、米国らしいなと思う一方、東京の上空で、わが航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」が感謝飛行を行うのは難しいのではないかとも書きました。一部の声の大きい人々による批判もあるだとうと思いましたし、「コロナのために犠牲になった方も大勢いらっしゃるのに、航空自衛隊は何を浮かれているのか」という、我が国らしい意見も必ず出てくるに違いないと思ったからです。

 ところが、本日午後、ブルーインパルスは東京上空で、医療従事者の皆さんへの感謝のメッセージとして、華麗な編隊飛行を披露してくれました。驚きましたし、とても誇らしく思いました。

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 このような飛行があることは全く知らなかったのですが、昨日、ツイッターで、「明日ブルーが飛ぶと思うと、手の震えが止まらない」と言う呟きを発見。はて、この時期に航空祭などやるわけないし、なんのことだろうとは思っていたんです。

 まさか、医療従事者への感謝飛行だとは夢にも思いませんでした。

 早速、いくつもの動画がYouTubeにアップされていますが、ブルーの飛行シーンもさることながら、やはり病院の屋上で、空を見上げながら手を降ったり、スマホで撮影しながら喜んでらっしゃる医療従事者の皆さんの様子を見たとき、とても感動しました。感謝のメッセージがちゃんと届いていることがよくわかったからです。

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 先日、佐世保地方隊が、やはり医療従事者の皆さんへの感謝のメッセージを伝える動画を作成し、アップしてくれていましたね。護衛艦による敬礼と言う、海上自衛隊ならではの感謝のメッセージでした。

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 そして、今回はまさに華やかな、航空自衛隊らしいメッセージになりました。

 動画は何本かありましたが、ナレーション付きのニュース映像と、上空の報道ヘリから撮影したノーカット版の動画の2本を貼っておきます。

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 青と白に塗り分けられたブルーインパルスの機体は、今日の東京のような青空にはよく映えます。動画をご覧になるとわかると思いますが、6機編隊のすぐ近くをグレーに塗装された1機が近接離隔を繰り返しながら追随しています。これは記録映像を撮影している機だと思われますので、近々航空自衛隊から迫力あるPR動画が公開されるのではないでしょうか。

 ノーカット版の映像は、解説欄に「ナレーションはありません」と書いてありますが、必要ないと思います。余計なナレーションなしで映像を見た方がより強い印象を受けるような気がしますね。それにしても、やはりプロのカメラマン、ヘリの窓越しの撮影にも関わらず、寄せて撮っているときも、ほぼ常時編隊をフレーム中央に収めているのですから凄いなと思いました。途中、ブルーインパルスの姿が一瞬雲の影に入ってしまったとき「あ、見えねー」と言うカメラマンの声が入る場面があり、思わず笑ってしまったのですが、真剣に追っている気持ちがよく伝わります。

 ところで、先日、三宅由佳莉さんのインスタグラムに「Tonight」を歌われる動画がアップされたことを紹介する記事を書きましたね。

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 その中で、三宅さんの歌の伴奏を勤めているのが、「Airmen3」というバンドであることから、海自の音楽隊ではなく空自の音楽隊ではないのか、と書きました。これも何かのメッセージなのかな?とも。

 その後、何人かの方々から情報をいただき、確かに空自の音楽隊の皆さんであることが確認できました。そして、今日のブルーインパルスによる医療従事者への感謝飛行を併せて考えてみると、今日のフライトへの共感メッセージだったのではないかとも思えてきます。三宅由佳莉さんはブルーインパルスの大ファンでもありますし。

 本当にそうなのかどうかはわかりませんが、なんとなく、公的にも私的にも、自衛隊が一体となって応援しているという感じが伝わってきて、とても心温まる気がした1日でした。

 ブルーインパルスの皆さん、素晴らしい感謝飛行をありがとうございました。

 そして医療従事者の皆さん、まだまだ険しい道は続くと思いますが、私たちはいつも皆様とともにあります。忘れないでください。いつもありがとうございます。

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【追記】

 その後、産経新聞社が素晴らしい編集動画をアップしていましたので、追加でここに貼っておきます。

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