あれこれdiary

海自OBによる偏見御免徒然あれこれdiary

コロナに負けるな! 舞鶴音楽隊の取り組み(╹◡╹)

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 先月来、海上自衛隊の各音楽隊が、「コロナに負けるな」シリーズ(くどいようですが、私の勝手な命名です(≧∀≦))の動画を次々とアップしてくださっているのを逐次紹介させていただいています。

 そして、先だっての記事で、このシリーズ?における、音楽隊ごとの特徴が見えてきた気がすると書きました。

 舞鶴音楽隊については、平素から、過去の屋内演奏会の様子を単曲動画に仕立ててコンスタントに提供してくださっているのですが、このシリーズが始まってからは、ややハイペースでの投稿が行われているように感じます。

 また、これまでとは異なり、演奏会の動画の導入として、舞鶴音楽隊の隊員の方による応援メッセージが入れられたものもアップされました。

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 その後、従来形式の動画アップがハイペースで続いていたのですが、昨日、再び隊員による応援メッセージから始まる動画がアップされました。

舞音のパーカッショニスト、鈴木はな(表記がわかりません(≧∀≦))さんによる応援メッセージが最初に流れます。1等海士の階級章を着けられていますので、昨年入隊されたばかりのニューフェースですね。活躍を期待いたします。

 鈴木1士が紹介された今回の動画は、昨年9月21日に大阪のザ・シンフォニーホールで開催された「ファミリーコンサート」で演奏された「故郷(ふるさと)」です。

 まずはご覧ください

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 歌われているのは、そうです、東京音楽隊の歌姫・中川麻梨子さんです。

 私は把握していなかったのですが、舞鶴音楽隊の演奏会にゲスト出演されていたんですね、なるほど。このような情報は、各地方音楽隊の動きを細かく追って行かないとなかなか網羅することはできません。

 でも、今回舞鶴音楽隊がこの動画をアップしてくださったことで、その時の演奏や、中川さんの歌唱をみんなで味わうことができました。ありがたいことだと思います。

 このシリーズにおける舞鶴音楽隊の取り組みは、正面からどんとぶつかってくるような、正統派のスタイルだな、と思います。これまでの演奏風景をシェアすることで、自分たちの音楽で癒しの空間を提供していこうということではないでしょうか。

 そこに、若い隊員の方々の紹介も兼ねて、具体的な応援メッセージを載せていこうということなんだと思います。とても爽やかですよね。

 舞鶴からの、次のメッセージも楽しみです(╹◡╹)

Who changed the name⁈

 今回は、私が運営しているYouTubeチャンネルについての話題です。

 私は、行進曲「軍艦」がとても好きです。もちろん、現役の頃、何十年にもわたり付き合ってきたということもありますが、もともとこの曲の持つ勇壮さや美しさに惹かれていたのでした。このブログをお読みの皆さんの中にもこの曲が好きだと言う方が多いんじゃないでしょうか。

 そんな「軍艦」ですから、私の動画チャンネルにも、この曲を収めた動画がいくつか並んでいます。

 ところで、私が投稿している動画は、途中からタイトルを英語で書くようになりました。また、解説も英語と日本語で書くようになりました。

 当初は、日本語だけで解説文を書いていたのですが、時々海外の方からのコメントをいただくようになり、この人たちは、きっとこの動画がどんな意味を持つのが知りたいに違いないと思ったからです。タイトルだけは日英併記にすると文字数の関係で収まり切らないことが多いため、思い切って英語オンリーにしました。日本人であれば英語のタイトルでも問題なくわかりますが、逆は、ほとんどの場合無理でしょう?

 ただ、日本語の歌のタイトルを英訳するのが難しい場合が時々あります。例えば、先日アップした「いい日旅立ち」など、どーすんじゃ? と思いましたが、たまたま、山口百恵さんのこの歌をカバーした英語の曲が、かつて米国でヒットしていたことがわかり、そのタイトル「The day used to be」を使うことができました。

 では、「軍艦」は? 当初、軍艦なんだからWarshipでいいんじゃない?と思っていたのですが、東京音楽隊のホームページの中に「軍艦」のことを詳しく解説されている記事を発見し、その中で、帝国海軍では「Man-of-War」が使われていたことを知りました。

www.mod.go.jp

 なぜ、これが「軍艦」なのか、私にはわかりませんが、かなり味のある古語らしく、なんとなく「Warship」よりも趣がありそうな気がしますし、きっとネイティブの皆さんにもいい響きなんだろうと信じて動画のタイトルに使っています。

 ところがです、数日前、「軍艦」の動画に、英語でクレームが入りました。

youtu.be

 元々のタイトルは「Surprising collaboration of march "Man-of-War"だったのですが、「なんでman of war? シンプルに Gunkan March、名声ある瀬戸口藤吉の」と言うのです。この方、更には「はい、みんな一緒に、mamorumo semurumo kuroganeno」と書いてましたので、歌詞まで諳んじているようです。

 あ、そうなん? Gunkanで通るんだ。そう言えば、「軍艦」と三宅由佳莉さんの大ファンだというドイツ人の方も「Gunkan」と書いていたのを思い出しました。

 そうであればと、この方に礼を言って、動画のタイトルを一部修正し、march "Gunkan (Man-of-War)"に書き換えました。

 やれやれ、と思っていましたら、昨日、別の「軍艦」の動画にも同じ方からクレームが来ました。あ、しまった見つかったか(≧∀≦)

 そのコメントが、今回のタイトル「Who changed the name⁈」な訳です。

 「誰が曲名を変えたんだ!有名な瀬戸口藤吉のGunkan Marchだぞ、頼むよ」

 もう、続けざまに罵倒されて、「やれやれ」と言いつつ、実のところ私はニヤケているんです。だって、嬉しいじゃないですか。Gunkanと言う曲名にここまで拘るファンの方が海外にいてくれるなんて。

 最近はコロナの影響で世界中の人々が自宅で過ごす時間が多いんでしょうね、海外からの動画へのコメントがものすごく増えています。三宅さんの歌へは賞賛のコメントばかりですが、旭日旗を正面から扱った「自衛艦旗の重い位置付け」と言う動画などは本当に様々なご意見が寄せられています。

www.youtube.com

 美しい旗だ、とか日本が大好き、と言うコメントが非常に多いのですが、御多分に洩れず「ハーケンクロイツと並ぶ邪悪な旗」とか「戦犯旗、見るだけで胸糞悪いから削除しろ」と言うコメントもあります。前者には「ありがとう、貴国の旗も美しいよ」とか「日本人もみんなあなたの国が好きだよ」と返し、後者に対しては、どうせわからんだろうけど、言うべきことは言っとこう、と戦っているのですが、正直げんなりします。

 そんな中、先ほどのような、愛情あふれる「罵倒」は、ウェルカムこの上ないですよね。動画へのコメントを通じて、日本に親近感や敬意を払ってくれてる人が世界中にたくさんいらっしゃることが、文字通り肌感覚でわかります。

 もともと、このブログへの埋め込み動画供給用に始めたYouTubeでしたが、コメントをくださる皆さんに導かれるように、新たな顔を持ち始めているような気がします。

Yukari Miyake recently (As of May 24, 2020)

   I introduced in my earlier articles that Yukari Miyake provably is sending us her messages in her Instagram saite by uploading various items. And today, another amazing video was uploaded!

   In this video, she is singing "Tonight" in English. She sang this song at the annual concert of the Tokyo Band held in Feb. 2018 in response to encore. Unfortunately I couldn't get the ticket and had no chance to listen to her singing this piece. I feel really happy to have her voice singing this song wonderfully in this video.

   Click the link below and enjoy it first!

www.instagram.com

   How was that?

   I felt that she gives us different impression in this video from her ordinary apparence in concerts. How to express, I don't know but it seems to me that she emphasizes her fascination as an adult lady, rathar than cute girl she had long forced to pretend.

   The trio band accompanying her is the "Airmen 3" from JASDF(Air Force) central band. Why airmen band accompanies her of navy person? It's kind of mystery and of course I don't know. But it might be a hint to reach what she is telling us through instagram.
   Anyway she might had started another activities as a singer in addition to her official mission.
   To say frankly, she is now transforming to far more fascinating as a female, as a singer and as a military person. I would like to see her further growth in every aspect.

   Her activities from now on, we should pay attention.

はい!もう素晴らしい!

 さて皆さん、例のインスタグラム(もう、三宅由佳莉さんのインスタグラムで間違い無いですよね(╹◡╹))に新しい動きがありました。

 「Tonight」を歌われる三宅由佳莉さんの動画です(╹◡╹)

 いろんな意味で驚きです。

 まず、三宅由佳莉さんの表情ですけど、何と言えば良いのでしょう。生気が漲っているというか、普段の演奏会などで見せてくれる溢れんばかりの笑顔とは、全く類の違う輝きを感じます。何にも束縛されない、素の魅力と言えばいいのかな。先回の「うちで踊ろう」で垣間見せた、あの自然体が、よりダイナミックに表現されている感じです。

 まずは動画をご覧ください。

www.instagram.com

 そして、動画の最後に、ブルーインパルスが大空に描くハートマークが映し出され、「三宅由佳莉 AIRMEN3」のクレジットが入ります。

 多分、この演奏を担当しているバンドは、海自ではなく空自の音楽隊のみなさんなのではないでしょうか。

 どういうことなのでしょう。

 これも一つのメッセージなのかな?

 何れにしても、インスタグラムを通じて、三宅由佳莉さんが、仕事とは別の音楽の世界を作り出そうとしているのかもしれません。

 とても興味深い動きですし、この先のメッセージにも注目ですね(╹◡╹)

 今回は、とりあえず、速報記事となりました。

元気かな…荒木美佳さん

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 新型コロナウイルス広域拡散への対応として「緊急事態宣言」が出されてから1ヶ月半が経過し、首都圏と北海道以外は宣言が解除されましたね。首都圏・北海道についても、来週解除が可能かどうか、引き続き検討が続けられているようです。

 例え解除になったとしても、特に大都市圏では「三密」による拡散の再燃を起こさないため、時差通勤や事業所の減員稼働の措置は当面継続しなければならないでしょう。2月半ば以来、開催が取りやめとなっている音楽隊の演奏会も、いつ頃から再開されるのか、また従来通りの方式で開催が可能なのか、先の読めない状態は暫く続くのではないでしょうか。

 そんな中、各音楽隊の皆さんによる「コロナに負けるな!」シリーズ(何度も言いますが、私が勝手にそう呼んでいるだけです(╹◡╹))の動画を次々とアップして、私たちを励ましてくれていますし、そこに出演される隊員さん達の姿を見て、安心もさせていただいています。当分、私たち国民との間では、このような「非対面型」の架け橋として活動していく他ないのでしょう。

 このように、動画でのメッセージ発信が続いて行きますと、まだ応援動画に出演されていない隊員さん達のことが、却って気になったりもします。どうされているかな? 元気なのかな?

 そんな隊員さんのお一人が、今や東京音楽隊の「顔」の一人となっている、荒木美佳さんですよね。大変な人気ですから、気になっている方、多いはずです。

 荒木美佳さんについては、ちょうど2年前に「三宅由佳莉さんの出会い」シリーズ第4弾で書かせていただきました。

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 もちろん、荒木さんにご挨拶するどころか、この目で拝見したこともなかった頃のことです。というか、私自身がまだ東京音楽隊に辿り着いていなかった頃の記事ですから、知らないことだらけで、想像に任せて書きました(当時の記事は全部そうですけど(≧∀≦))。でも、知らないからこそ想像力が掻き立てられるということもあるのではないでしょうか。いろんなことが分かってくると、想像力を働かせる余地が段々となくなってきます。ですから、今読み返してみると、確かに見当違いのことが書いてあったりもするんですが、当時の記事の方が生き生きとしているような気もします。

 この記事で、いつか荒木さんのハープをフィーチャーした演奏会があるといいな、と書きましたが、2019年12月14日にすみだトリフォニーホールで開催された第59回定例演奏会(クリスマスコンサート)で、荒木さんのハープソロが披露されました。

 演奏会自体が驚くべき充実の内容でしたが、荒木さんのハープソロはその中でもひときわ光彩を放つプログラムでした。

 その時の感動を記事に残しましたので、興味のある方はお読みください。

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 昨年は、海上自衛隊にとって最大のイベントとも言える「観艦式」が予定されていましたが、その直前に発生した大規模な台風被害への災害派遣兵力を確保するため、中止とされました。当然の決定ではありますが、この大イベントを楽しみにしておられた方も多かったことでしょう。海上自衛隊は、観艦式後に公開を予定していたレビュー動画の素材として、一年がかりで撮影してきた多くの隊員の生の声などと、過去の観艦式の映像を駆使して、バーチャル観艦式を動画上で再現して見せました。「もう一つの観艦式」と題したこの動画のナレーターの一人が、他ならぬ荒木美佳さんです。

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 この動画をご覧になった多くの方が、荒木さんの自己紹介のシーンが出るまで、プロのナレーターがしゃべっているものと思っていたそうです。そう思われるのも無理はないでしょう。完成度高すぎです(╹◡╹)

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 そして、昨年の11月29日に代々木体育館で開催された自衛隊音楽まつりのリハーサル公演では、前口上と、リハーサル公演限定のスペシャルプログラムとして、ハープのソロ演奏を聴かせてくださいました。普段の演奏会でのMCとは、また一味違う荒木さんがそこには居ました。そして、それに引き続くハープソロ演奏。幸運にも直前にチケットを入手し会場に居合わせた私ですが、事前情報もなく、突然のことに慌てながらもなんとか荒木さんの「仕事」ぶりを撮影することができました。スマホ手持ち撮影ですのでお見苦しい点も多々ありますが、素材が素敵なので気にならないでしょう?

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 さて、「どうされているかな」と気になる隊員さんはたくさんいますが、今回荒木さんのことを書こうと思ったのには理由があります。

 音楽隊の応援動画が掲載されている海上自衛隊のホームページ内を何気なく見て回っていましたら、海上自衛隊の「職域」を解説するコーナーがありました。

(下の写真をクリックすると、このコーナーに行くことができます)

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 その中に「音楽」があったので、 クリックしてみると、説明動画が準備されているのですが、そこに写っていたのがハープをバックにした荒木美佳さんだったのです。

 早速拝見してみました。3分弱の短い動画ですが、とても分かりやすくまとめられていますし、普段目にすることのない、荒木さんのデスクワークの様子も収録されています。荒木さんの真摯な人柄がよく伝わる動画になっていますので、是非ご覧ください。

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 荒木美佳さんの魅力というものは、とても言葉だけで表現などできませんし、こんな記事で語り尽くすこともできません。でも、書きたくなっちゃうんです。書いて、多くの方に伝えたくなっちゃうんです。仕方ないですよね(╹◡╹)

三宅由佳莉さんが歌う「希望」

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 つい先日の記事で、4月22日に横須賀音楽隊が公開してくださった、「コロナに負けるな」シリーズ第3弾、「この道」について書きました。

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 その中で、「もう、いつ第4弾がアップされてもおかしくない」と書いたのですが、その記憶もまだ新しい昨日、まさにその第4弾が公開されました。

 日中から、何人かの方から報告をいただいたのですが、私は昨日、たまにしかない出勤日だったものですから、昼休みも含め、動画をチェックする余裕は全くありませんでした。仕事を終えて帰宅し、初めてこの動画を拝見しました。

 タイトルを見て「あっ」と思ったのは私だけではないと思います。

 「希望」は、2015年にリリースされた、三宅由佳莉さんの事実上のセカンドアルバム「希望〜Songs for tomorrow」に収録された一曲ですが、何と言っても、三宅由佳莉さんが初めて作詞に挑戦された曲としてよく知られています。

 アップテンポの軽快なメロディーに載せて繰り出される言の葉の一つ一つが、三宅由佳莉さんの歌に込める思いというものを解き放って、私たちの心に届けてくれる、そんな曲だと思います。リリース当時から大変人気の高い曲でもあります。まずはお聴きください。

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 少人数ユニットでの野外収録が行われたのは横須賀音楽隊が所在する武山地区と思われます。背景に、ダビッド周辺でカッター訓練が行われている様子も映っていますね。武山は、横須賀教育隊の所在地でもありますし、横教は、長らく女性隊員の入隊教育を行う唯一の教育隊であったことから、音楽隊の女性隊員にとっては共通の「故郷」と言っても過言ではないでしょう。

 さて、今回の動画に登場するプレイヤーを確認してみましょう。

 まず、指揮をされているのは横須賀音楽隊長の長岡英幸さん(1等海尉)です、動画前後のナレーションも元気一杯にされていますね。そして、演奏者はというと……クラリネットを演奏されているのは、横須賀音楽隊のコンサートマスターである小村英生さん(1等海曹)、フルートを演奏されたのは、昨年夏に東京音楽隊から古巣の横須賀音楽隊に戻られた村上渚さん(2等海曹)、パーカッションは、昨年12月の館山公演や年明けの木更津公演でのウェルカムコンサートでディキシーバンドのバスドラムを担当されていた安部智之さん(海士長)、ピアノは、昨年入隊されたばかりながら、長岡公演でベートーベンの「月光」をソロ演奏された角田鈴音さん(海士長)、そしてヴォーカルは、もちろん三宅由佳莉さん(3等海曹)でした。安部さんと角田さんのお名前は着用されているネームプレートから判読したものなので、申し訳ありませんが間違いがあるかも知れません。音楽隊のファンとしては、一人一人の隊員の皆さんのお名前を認識することで、より深く演奏を楽しむことができるのではないでしょうか。同時に、踏み込み過ぎないことも大切ではないかとも思います。

 ところで、この曲がリリースされた2015年の自衛隊音楽まつりで、東京音楽隊のドリル演奏の後半にこの曲が演奏され、三宅由佳莉さんの歌と、ダンスパフォーマンスが披露されました。演出全体がとても素敵だったので、強く印象に残っています。

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  私は、この曲を今回のような小編成バンドの演奏で聴くのは初めてです。これまで拝聴した音源は、いずれもオーケストラ版でしたから、ピアノによるイントロがとても新鮮に感じられましたし、この曲の新たな可能性のようなものが見えたような気がしました。また、状況に合わせ、目的に沿わせ、振り付けを自由自在に操れる三宅さんの柔軟さにも改めて驚かされますね。

 前回の記事でも触れましたが、横須賀音楽隊による「コロナに負けるな」シリーズは、三宅由佳莉さんの歌唱を軸に展開されているようです。そして、今回は三宅さんご自身の作詞による作品が演奏されました。

 この流れのなかで、ひょっとして「蝶の翼」というオリジナル曲が登場したりするのではないだろうか…と想像してみたくなりました。いや、単なる妄想です(≧∀≦)

第5弾、あるのかな?

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東京音楽隊の最新動画

 昨日、横須賀音楽隊が先月までにアップされた「コロナに負けるな」シリーズの動画第1弾から第3弾までをまとめて記事にしたのですが、まさに昨日、東京音楽隊が新たな動画をアップしてくださいました。

 東京音楽隊は、これが第4弾になりますが、今回の事態に際し作成されたオリジナル作品としては第2弾となります。同じように第1弾から振り返ってみたいと思います。

 海上自衛隊音楽隊として、「コロナに負けるな」シリーズ(あ、私が勝手に言ってるだけです)をやりますと宣言したわけではありませんが、アップされた動画を拝見して、あぁこれはそういう目的で作られているんだな、と、最初に感じたのは大湊音楽隊の「パプリカ」でした。なんとも言えない雰囲気のある、素敵な動画だったのですが、私が記事を書いている間に非公開になってしまいました。残念です(≧∀≦)

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 その後、他の音楽隊も次々と動画をアップされましたが、東京音楽隊の動きはしばらくありませんでした。

 満を持しての第1弾は、なんと星野源さんが、ステイホーミング中の多くの方々のため、誰もが自由にコラボできるようインスタグラムにアップされた「うちで踊ろう」へのチャレンジ動画でした。

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 出演は、トランペット=本田2曹・谷口3曹、ホルン=藤原2曹、トロンボーン=沼田3曹、チューバ=芝2曹、ドラム=小野寺3曹、そしてボーカルは、東京音楽隊の歌姫・中川麻梨子さんです。

 演奏もさることながら、注目されるのは、各プレイヤー個人ごと、別々に演奏を収録し、ミックス編集したことが敢えてわかるように、画面分割を駆使した演出がなされていますね。これは、ソーシャルディスタンスの保持を東京音楽隊も厳格にやっていることを示すことで、「みんなも守ろうね」と啓蒙しているんだと思います。

 各プレイヤーは、それぞれヘッドフォン、イヤーフォンを装着して同じ音源を聴きながら自分の演奏を被せているんでしょう。それらがミックスされて、まるで、合奏しているようですよね。演奏後、笑顔で手を振る姿も、みなさん素敵です。こうして動画で元気な姿を見せてくれること自体、とても意味のあることだと思います。

 そして、第2弾は、その翌日、今度は一転して過去の演奏会の動画です。アップされたのは、昨年の9月14日に昭和女子大人見記念講堂で開催された第60回定例演奏会で披露された「令和元年観艦式ファンファーレ&テーマ」でした。

 この曲は、以前「一方、国内では…」という記事(今見ると、なんだろ、って感じのタイトルですね)で紹介させていただきました。

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 ホルン奏者の藤吉正規さんの作品で、豊かな才能を感じさせてくれる曲です。東京音楽隊の場合、箱物演奏会での撮影は一切禁止ですから、ファンサイドから動画が上がることはありません。それだけに、このような形で時々アップされる演奏会動画は本当に貴重です。

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 そして、5月15日(金)に第3弾として、2018年7月7日に川越市で開催された陸海空合同演奏会で世界初演は果たした「ネイビート・ラプソディ」の動画がアップされたのです。この演奏会の第1回公演は、私が初めて最前列で東京音楽隊を聴かせいただいた思い出深い演奏会です。その報告記事には、この演奏を聴いた後の感動と、「どこかに音源ないかな、世界初演したばかりであるわけないか」という呟きが書かれていて、思わず苦笑してしまいました。本当にもう一度聴きたいと思っていましたので、そんな気持ちが呟きによく現れてます。その音源にようやく手が届きました(╹◡╹)

 そして昨日(5月18日)に第4弾としてアップされたのが「West End Blues」でした。この曲は、20世紀初頭の米国において、ジャズ・コルネット奏者として活躍したジョセフ・オリヴァーの作品です。彼はプレイヤーとしてだけでなく、優れた作曲家として数多くの作品を残しましたが、数奇な運命と、恐らく彼の事業家としての不器用さが災いして、ニューオーリンズ、シカゴ、ニューヨークと、その活躍の舞台を移して行きました。シカゴ時代には、「ジャズの王様」の名声をほしいままにし、その頃から「キング・オリヴァー」と呼ばれるようになったようです。彼の活躍は、以後輩出した数多くの才能豊かなプレイヤーが育つ土壌を地味豊かなものとする役割を果たしたと考えられており、彼に師事したルイ・アームストロングは、その自伝で「パパ・ジョーがいなければ、今日のジャズはなかっただろう。彼は正真正銘のクリエイターだった」と書いているそうです。その「キング・オリヴァー」がルイ・アームストロングのために書いた曲が、この「West End Blues」です。

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 出演は、クラリネット=横野和寿さん、トランペット=本田さん、チューバ=伊能さん、パーカッション=岩重政秀さん、ヴォーカルは、前回同様、中川麻梨子さんです。そして、太田紗和子さんがピアノで参加してくださいました。

 このブログでも、よく書かせていただいている方々が揃い踏みとなりましたね。太田さんのピアノは、クラシックもジャズも、本当に惚れ惚れしますね。こんな風にキーボードがアップで見れる動画は、そうはないので、目を皿のようにして拝見しました。鍵盤の上で指が踊るなどとよく言いますが、まさにそれ以外の例えようもない映像です。お宝拝見させていただきました。

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 そして、中川さん。ヴォカリーズ?軽快なジャズにこういう感じでの絡み方って今まで拝見したことがないような気がします。これもチャレンジだったのではないでしょうか。どんどん新しい側面が磨かれて行っているようで、嬉しい限りです(╹◡╹)

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 ところで、もうお気づきだと思いますが、岩重政秀さん。お帰りなさい。この春の定期異動で呉から戻られたのですね。以前東京におられた頃の、ティンパニを演奏する姿が、堂々として印象的でした。バーゼルタトゥーで披露された八木節の太鼓もすごかったですよね。また、素晴らしい演奏を聴かせて(そして見せて)いただけることを楽しみにしています。

 異動の話が出ましたが、前回・今回と、トランペッター藤沼直樹さんの姿が見えません。もちろん選抜メンバーでの演奏ですから全員が揃うわけではないのですが、なんとなく、ひょっとしたら、3月定期で異動されたのかな? そうだとすると、同じ時期に横須賀から東京に戻られた本田さんとの相互交代で横須賀音楽隊所属となられたのかも知れません。

 もう一方、パーカッションの中村圭吾さんの姿もまだ見えません。今回岩重さんが戻られましたので、ひょっとすると、もしかして、相互交代で呉へ? あるいは三角トレードでその他の音楽隊へ異動された可能性もあるのかな、と思っています。

 このお二人については、あるいは練習艦隊音楽隊に配属になっている可能性もありますが、どうでしょう。

 海自ホームページによると、練習艦隊の内地巡行は、本来横須賀を最終寄港地としていましたが、それが呉に変更となり、現在呉に所在しています。明後日(5月22日)で近海練習航海は終了しますが、その後の遠洋練習航海のプレスリリースがまだありません。どうなるのかな? やっぱり、太平洋上で長期滞洋訓練を行いつつ、時々日本の色々な寄港地を訪問するような形態になるのかも知れませんね。

 あ、また脱線してしまいました。

 今回の東京音楽隊の動画も、やはり別撮りミックスでの画面分割方式でした。

 なんとなく、各音楽隊ごとに「コロナに負けるな」シリーズの特徴がはっきりしてきましたね。

 別撮りミックス「ソーシャルディスタンス堅持」の東京、三宅由佳莉さんの歌唱を軸に展開する横須賀、そして意表を突いてくる大湊。そして舞鶴は、基本的に従来のパターンを踏襲しつつ、ややハイペースでこれまでの演奏会の動画をアップしています。

 佐世保はスタイルを云々するのは過早ですし、呉はまだこのシリーズをアップしていないのではないかと思います。

 何だろうこのワクワク感は。次があるのかないのか、それは誰にもわかりませんが、何となくありそうな気がして楽しみです(╹◡╹)