随分間が開いてしまいましたが、「月」の続きです。
天竜二俣駅で、「洗って回って電車でGO!」というツアーに参加したことは前回の記事で書いたとおりです。
jubijubizhyさんは、なかなかの趣味人で、軍艦のプラモデル製作では、子供の頃からコンテストで何度か入賞(優勝?)したほどの腕前ですし、昆虫に関しても、愛車をぶっ飛ばして山梨や長野の山に入り、登山道を外れて遭難しかかってまで珍種の採集に没頭されている方です。
また、軍用機(特に空自かな?)のことにもとても詳しいですし、現在は、三宅由佳莉さんや海自の音楽隊だけでなく、自衛隊のよき理解者として様々なことに関心を寄せられています。何でも、突き詰めなければ気が済まない性分なのでしょう。
そんなjubijubizhyさんですが、どうやら鉄道マニアの気もあるようで、以前から天竜二俣駅でのこのイベントが気になっていたようです。
私も、鉄道ファンというほどではありませんが、乗り物全般にとても興味がありますので、「行ってみませんか?」とのお誘いを断る理由は一つもありませんでした。
列車が洗車機の中を通ったり、走る線路を切り替える「転車台」の上で回転する様子を、車内で体験するなんて、なかなかできることではありません。
そんなツアーの様子を動画にまとめてみましたのでよろしければご覧ください。
このツアーは、駅のホームから、転車台や車両整備施設のある区画までの、距離にすれば200メートルくらいのものですが、電車(実際はディーゼル機関車(╹◡╹))を降りてからのツアーがまた、大変興味深かったんです。
天竜二俣駅は、人気アニメ「エヴァンゲリオン(正しくは「シン・エヴァンゲリオン)」に登場する「第3村(だいさんむら)」のモデルになっていることは前の記事でも書きましたが、転車台から放射線状に伸びる引き込み線の延長線上に建てられた4両分の扇型の車庫は、作品の中では「診療所」として描かれています。
この扇型車庫自体が、実は、隣接する運転区事務室や先ほどの転車台などとともに有形文化財として登録されているそうです。
この車庫は木造なのですが、ツアーガイドの方の説明によると、この種の設備が木造であること自体大変珍しいということに加え、戦中に建設された施設が、ほぼ当時の姿のままで保存されているところに高い価値があるとのことでした。
ご存知のとおり、先の大戦では、特に中盤以降、次々に失われていく艦艇や航空機を補うために兵器の増産をしようにも材料となる鉄の不足が深刻になり、全国から鍋釜やお寺の鐘まで徴用されていきました。そのような時代ですから、このような建屋も、可能な限り鉄材を使用しない工夫がなされたというわけです。
扇型車庫の向かって左側に運転区の事務室跡があり、中には当時の貴重な設備や道具、看板や小物類が所狭しと展示されており、おそらく鉄道マニアには堪らない空間なのではないかと思います。
博物館の中には、おそらく昭和40年台頃と思われる(記録するの失念してました)同駅のジオラマも設置されていました。とても良くできていたので、空撮風に撮影してみました(╹◡╹)
その他にも、まだ携帯電話などが登場していなかった頃、広い駅の敷地内での連絡手段として使われていた、携帯式の電話機なども展示されていましたが、携帯式と呼んで良いものやら、結構な荷物だったんじゃないでしょうか。
また、戦時中、空襲警報が発令されていることを示す表示板や、荷主不明荷物の受領を促す広告板など、時代を感じさせる展示物が、これでもか、というほど置かれており、とてもご紹介しきれません(≧∀≦)
屋内の展示物をじっくり見た後(本当はそんなに時間取れませんけど(^ ^))、再び外に出て、改めて車庫前から転車台を撮影してみました。
ローアングルからも一枚。歴史を感じますね。
転車台の左奥の方に並んでいるのが、運転区の休憩所や浴場として使われていた建物で、これらもやはり有形文化財として登録されています。ツアーガイドの方に引率されて、そちらへ向かいます。
右側が休憩所、左側が浴場やトイレ、そして正面に見えるのが、蒸気機関車に給水するための巨大なタンクです。もちろん、今は使われていませんけど(╹◡╹)
浴場跡を覗いてみると、往年の人気列車の正面を飾ったエンブレムたちが、ゆったりと寛いていました。
そして、その奥に聳え立つ給水タンク∑(゚Д゚)
脚部は、震災対応のため、耐震構造に改修されているとのことですが、タンク本体は造られた時のままです。脚部を補強したとは言え、大量の水が入っていると何かと心配にもなりますので、現在は空っぽだそうです。
とても楽しいツアーでした。別のツアーもあるようですので、今度はそちらにも参加してみようと思います・・・って、そんな簡単に行けるかよ( ´Д`)y━・~~
最後にガイドさんが教えてくださった、「転車台カレー」を食べてみることにしました。これは動画でもご紹介したとおりですが、駅を出て、ロータリーの右奥の方の車道に面したところに、駅に背を向ける格好で、食の駅「十文字屋」さんがあります。
店内はこんな感じですねー
メニューとしては、分厚いハンバーグの乗ったカレー(美味しそうだったな)などのほか、舞茸天ぷらそば(美味しそうだったな)など、いろいろ用意されているのですが、本来の目的を忘れてはなりません。
というわけで、私もjubijubizhyさんも、「転車台カレー」を頼みました。ええ、縁起物ですから(╹◡╹)
大変美味しくいただきました。ご馳走様🙏
ようやく、天竜二俣駅のレポートが終わりましたが、他にも書きたいことがたくさんある一方、音楽隊の演奏会の話題が、そろそろ出てきていますので、浜松シリーズは、賞味期限は切れてしまうかも知れませんが、少しづつアップしていきたいと思います。
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました(╹◡╹)