あれこれdiary

海自OBによる偏見御免徒然あれこれdiary

「つべ」の可能性(╹◡╹)

 このブログを長くお読みの方はご存知だと思いますが、私は、主として記事への埋め込み動画を供給する目的でYouTubeのチャンネルを運営しています。

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 やはり、文章だけの記事より動画を交えた方が表現の幅も広がりますし、説得力も格段に向上しますよね。尤も、一年ほど前からのコロナ禍の影響で、聴衆を集めた演奏会が殆ど開催されなくなってしまったため、音楽隊関連の動画を制作されている多くの皆さんが、過去に撮り溜めた動画を元に改めて構成し直した動画を制作するなど、それぞれに苦心されているようです。

 私も、新たな音楽隊の動画を撮影する機会が全くなくなってしまったため、これまでアイディアだけは持っていた新たな分野の動画に挑戦しています。あくまで「スマホ動画屋」ですので、質の良い映像を作り出すことはできませんが、映像による表現の可能性というものに改めて気付かされますし、これからも、音楽隊だけでなく、様々な動画に挑戦して行きたいと思っています。

 因みにYouTubeは、その綴りをローマ字読みして、よく「ようつべ」、あるいは単に「つべ」とも呼ばれます。

 さて、そんなYouTubeの発信力に着目し、多くの企業や公的機関も広報のツールとして大いに活用しています。

 海上自衛隊も「防衛省 海上自衛隊公式チャンネル」という、まんまのチャンネル名で運営していますし、音楽隊の演奏会の様子や、昨年来の「コロナに負けるなシリーズ(えー、くどいようですが私の勝手な命名です(≧∀≦))」も同チャンネルで扱われていますので、このブログをお読みの方であれば、ご覧になったことがあると思いますし、チャンネル登録をされている方も少なくないと思います。

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 その「海上自衛隊公式チャンネル」に、昨年9月30日、新たなシリーズが登場しました。最初に見た時は「マジか∑(゚Д゚)」と驚きました。個人的にはこういう路線が大好きなので「いいぞ!」と思いましたし、このブログでも紹介しようかとも思ったのですが、その斬新さのあまり、保守的な海上自衛隊ファンの間では批判や反発が広がる恐れもあったため、暫く静観することにしました。それにしても、新隊員募集が深刻だと言われる海上自衛隊にあって、コロナ禍の影響で効果の見込める広報活動がほぼ停止状態となっていることから、これほどのインパクトが必要だったのかとも思うと、このシリーズが広く受け入れられ、広報効果が上がることを祈らずにはいられませんでした。

 

 そのシリーズが「艦Tube(かんつべ)」です。 

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  これまでのような広報用ビデオを淡々とアップするのではなく、YouTuberとして海上自衛隊の活動を撮影し、興味深い動画に仕立てて配信していくという新たな取り組みです。

 これまで何本もの、YouTuber目線での動画が公開され、予想以上の高評価を得ていることは大変喜ばしいことですし、この活動に注目したテレビ東京がニュースでも取り上げてくれました。さすがはテレビ東京(╹◡╹)

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  公務員YouTuberは、実は海自が先駆者ではなく、農林水産省の「BUZZ MAFF(ばずまふ)」が先行しています。

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 公務員とは思えない、砕けた内容に驚きますが、同時に「国産農産物」の普及など、農水省が推進する事業への理解を促す内容で、大変興味深いです。

 その農水省の「ばずまふ」と「艦つべ」のコラボ動画が1月7日に公開されました。

 農水省職員、海自隊員各3名による海自カレー食レポコンテストを行うという体で、農水省・海自双方の広報を同じ動画で行おうというものです。

 企画自体が面白いことに加え、3名の海自隊員の一人が、東京音楽隊のハープ奏者にして名MC、そう、我らが荒木美佳さんであることで、この動画に特段の注目をしないわけには行かないでしょう。

 既にご覧になった方も多いとは思いますが、荒木さんの、ちょっと気取ったキャラを演じる演技力と、立板に水の語り口(3時間も語り続けた体になっているのが面白いです(^ ^))が見ものです。

 埋め込み再生ができないようなので、下の写真にリンクを貼っておきます。クリックしてYouTubeに飛んでみてください。農水省の方々や他の海自隊員もそれぞれ「役者」で笑わせてくれます(╹◡╹)

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 いかがだったでしょうか。

 今回のコラボ動画は、YouTubeを活用した広報活動の可能性の幅の広さを教えてくれているような気がします。型に嵌った広報には限界もありますが、現場のアイディアと熱意で、より実態に近い海自の日常を伝え広めることのできるこのシリーズは果てしない伸び代があります。この活動を通じて、国民全体に海自への理解が進み、入隊希望者が増えてくれることを祈っています。

 また、このような企画に音楽隊の隊員の皆さんが出演される機会が増えていくことも私たちにとっては楽しみですね。

 「つべ」の可能性に期待大です(╹◡╹)