あれこれdiary

海自OBによる偏見御免徒然あれこれdiary

海自音楽隊の大作戦発動か

 昨日、「あなたにとどけ 希望の種まく大湊音楽隊」と言う記事を書きました。作戦参謀さんが紹介してくださった大湊音楽隊のパプリカ動画があまりにも素敵だったものですから、その紹介記事を書いたのです。

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 ところが、画竜点睛を欠くこと甚だしいことに、記事を書いているうちに、肝心の動画が「非公開」になってしまったのです。なんたることだ(≧∀≦)

 そして、同じタイミングで、横須賀音楽隊による応援メッセージビデオ(第1弾)がアップされたことは皆さんご存知のことと思います。

 え?初耳? と言う方は下に埋め込みましたので、是非ご覧になってください。東日本大震災後の応援歌の一つとして作られた「明日という日が」が演奏され、三宅由佳莉さんの歌唱が、これでもかというほどのメッセージを伝えてくれますよ。

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 この「明日という日が」を歌われる三宅由佳莉さんについて記事を書いてますので、併せてお読みいただけると幸いです。

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 さて、今回の横須賀音楽隊の応援メッセージビデオでは、長岡隊長が、自らのメッセージで、今次のコロナ騒動で気分が下がっているであろう我が国民を応援することが目的であるとはっきり伝えられました。演奏会が開催できない中、どうやって国民との架け橋になるべきかを模索した結果なのでしょう。素晴らしいビデオコンサートになりましたね。

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 さて、昨日の大湊の記事で、「この記事には続きがあります」と書きましたが、それがこの横須賀音楽隊の動画のことでした。

 私は、大湊音楽隊の動画が突然「非公開」になった理由とも関係があるのかな、と思っています。

 海上自衛隊の6個の音楽隊は、指揮系統上、何らの関係もありません。東京音楽隊は大臣直轄部隊として海上幕僚監部の管理下にありますし、横須賀〜大湊の各地方音楽隊はそれぞれ隷属する地方総監の直轄部隊として各地方総監部の管理下にあります。

 それでも、音楽隊としての運用要領や隊員技能の管理要領等がバラバラにならないよう、東京音楽隊長が「タイプ統制官」として、それらを統制しています。

 しかしながら、それはあくまで「タイプ統制」であって、それを踏まえた「タスク統制」はそれぞれの指揮系統により行われます。

 おそらく、各音楽隊とも、演奏会が開けない中で、国民との架け橋になるという任務を果たしていくためには動画によるメッセージ公開以外にないとの結論に達したのであろうことは想像に難くありません。ただ、海自音楽隊としての全般方針的なものがあったわけではないでしょう。

 あくまで私の想像に過ぎませんが、各音楽隊はこの情勢下に国民を激励するためのビデオコンサートの作成を行なっているはずです。それと並行して、海自として音楽隊を用いて国民を応援する活動の検討がなされていたのではないかと思います。

 そんな中、いち早く公開された大湊音楽隊の動画は、何らのコメントもありませんでしたが、国民を応援するメッセージであることが強く感じられました。

 それと相前後して、海自としての方針が定められたのではないかと思います。ですから、大湊の動画がひとまず「非公開」となったのは、国民に対する応援ビデオであることを明示した形に再編集するためでははないかと思った次第です。

 また、海上自衛隊の部隊序列は、横須賀、呉、佐世保舞鶴、大湊の順になっていますので、その順番に動画が公開されていくということなのかも知れません。

 いずれにしましても、海上自衛隊音楽隊による、応援メッセージビデオ公開と言う大作戦が始まったのではないか、そんな気がします。

 とは言え、慣れないビデオコンサートですから、各隊とも苦労が絶えないと思います。でも、ひょっとしたら、普段の演奏会以上に支持を獲得できる機会になるかも知れませ。今後の海自音楽隊の動向に注目したいと思います。