我が練習艦隊は、オーストラリアのシドニーに寄港中ですが、その動向に関する情報があまりありません。
そんななか、昨日、オーストラリア海軍が練習艦隊司令官による、献花の様子を伝える写真をTwitterに公開してくれました。残念ながら、期日に関する情報がないものですから、一体何日に行われたのかがわかりません。昨日なのかな?(「すぎ」さん情報によると15日のようです)
下の写真を見ると、左から二番目に防衛大学校3学年の学生さんが写っています。おそらく交換留学生としてオーストラリアの士官学校で学んでいるのだと思います。将来を見据えた人的交流の措置が着実に行われているということでしょう。
因みに、防大生の制服の袖に輝く二つの星(実際は桜)が、第3学年の学年識別章(階級章のようなもの)です。一つは第2学年、三つだと第4学年、何もつけていないのが第1学年となります。
ところで、昨日は、練習艦隊音楽隊とオーストラリア海軍軍楽隊による合同演奏会が予定されていましたが、どうなったのでしょう。予定どおり開催されたのか、どうなのか、情報がありません。探し方が悪いのかな。
もう少し待たなければわからないんでしょうね、誰か動画をアップしてくれると嬉しいですね。
それはさておき、長い滞在だと思っていたシドニー日程も間もなく終わり、明朝には次の寄港先である、パプアニューギニアのラバウルに向け出港します。
第11レグは、その航程が約1,900マイルですから、SOAを12ノットで切ると、6日半かかる計算です。ラバウル入港予定が8日後の9月26日(木)ですから、このところ流行りの1日前入港だとしても、十分間に合うはずです。
シドニーとラバウルは、ほぼ同経度で時差もありません。つまり引き続き日本より1時間先を行く時刻帯のなかで艦隊は行動します。
練習艦隊が以後行動する海域は、先の大戦で日米両海軍が幾多の海戦を戦った海域であると同時に、現在は通商の自由を保障すべく手を携えて行動している海域でもあります。練習艦隊は、戦没者への慰霊を行いつつ、新たな取り組みにも寄与しながら実習幹部の錬成を続けて行くことになります。
下の動画は、2014年の遠洋練習航海部隊が行ったガダルカナル沖での洋上慰霊祭の様子です。
ガダルカナルのホニアラ港に寄港した練習艦隊は、当地で散華された我が将兵の御遺骨137柱を丁重にお迎えし、自衛隊の部隊として初めて、故国までの帰還の途をお護りさせていただきました(私はまだ現役でしたので、海自側の立場で書きました)。
この写真は、オークランド入港前に撮影されたものです。交流プログラムで乗艦している各国海軍の若手士官に実習幹部が日本茶を振舞っている場面のようです。向こう側の壁に「部隊まであと45日」とありますが、これは、実習幹部が作ったカウントダウンカレンダーと思われます。つまり、「実戦部隊に配属されるまであと45日」ということです。まだ、自分たちが艦艇勤務になるのか、航空部隊に配属されるのか、あるいは経理補給幹部になるのかわからない段階ですが、とにかくしっかりしなくては、との思いがあるのでしょう。
ところで、写真に写っている女性士官はどこの国の方だと思いますか? 韓国海軍の士官です。韓国からはもう一人男性士官も乗艦しています。 日韓関係がギクシャクしていても、このような交流は健全に行われているのです。だから大丈夫とか、そういうことではありません。物事には常に多面性があるということを弁えておかないと、物を見誤ることになり兼ねないということです。この件に関しては、また別記事で書いてみようかと思っています。