仏領ポリネシアは、かつてフランスの植民地でしたが、第二次世界大戦後、フランスの海外領土として、「海外領邦」という特別の地位を獲得ました。高度な自治が認められた県のような位置付けなのだと思いますが、正確なところはよくわかりません。少なくともポリネシアを構成する多くの島々には欧州文化の影響が浸透しているようには感じられません。大戦中も、戦火に見舞われることもなく、伝統文化がよく守られ、ゴーギャンがこよなく愛した素朴な楽園の姿を今に残しています。
もっとも、例えばソシエテ諸島の最西北端・ボラボラ島には、日本軍の侵攻に備えた米軍の砲台跡などが観光名所として残されてはいますので、先の大戦と全く無関係だったわけではありません。
さて、練習艦隊の公式ページによると、パペーテ入港は8月11日(日)のはずですので、時差を考えると、日本時間8月12日の0300頃入港するものと予想していました。
そこでこの記事を11日中に投稿すればいいかなとゆったり構えていましたら、「すぎ」さんから、ペルー総括の記事の方に「練習艦隊がパペーテに入港しましたね。現地時間10日0751に入港したそうです」とのコメントが入りました。「はい?」そんなアホな、海自得意の前倒し?でも、バースや行事の調整はどうなってるの? ひょっとしたら、公式ページの情報に誤植があったのかもしれません。あるいは現地時間じゃなくて日本時間で表示してあるとか…でも、そうだとすると今までの寄港地はどうなるんだよ∑(゚Д゚) まぁ、考えてもどうせ解らないので、とりあえず後追いします。
「かしま」のパペーテ入港の様子が早回しで編集された動画があります。「すぎ」さんの掘り出し物です(いつもありがとう、「すぎ」さん!)。なんか、ただ入港していく様子を淡々と撮影しただけですし、早送りのため、最初見た瞬間はラジコン?とも思えますが、BGMの効果でしょうか、とても素敵に感じます。どうぞお楽しみください。
「いなづま」が入港中の写真も掲載されていました。
今回我が艦隊が入港したパペーテは、ソシエテ諸島の最南東端・タヒチ島の国際港湾都市で、同諸島をはじめいくつかの諸島群から成る仏領ポリネシアの、行政のの中心地(県庁所在地のような感じでしょうか)です。私も一度だけプライベートで訪れたことがありますが、パペーテは都会です。都会ですけど、やはり南国情緒が漂う素敵な街でした。
さあ、パペーテでも「かしま」艦上でのレセプションは当然行われます。そして、三宅由佳莉さんは、現地の国歌を原語で歌われるのですが、前述のとおり、仏領ポリネシアの位置付けはなかなか微妙なところがあります。もちろんフランス領ですから、その国歌は、誰もが知る「ラ・マルセイエーズ」なのだとは思います。ところが、ネットで調べてみると、それとは別に仏領ポリネシアの国歌があるのです。
オーストラリア、ニュージーランド、カナダなどの英連邦王国の諸国は、エリザベス女王を君主として戴いていますし、「God save the Queen」は、オーストラリアとカナダでは「王室歌」として、またニュージーランドでは二つある国歌の一つとして制定されていますが、それぞれ実質的な自国国歌を持ち、平素はそれに親しんでいます。
仏領ポリネシアの「海外領邦」という地位がどういうものかによりますが、果たしてレセプション会場で三宅由佳莉さんが歌われるのは、フランス語での「ラ・マルセイエーズ」なのか、タヒチ語での「ラ・オラ・オ・タヒチ・ヌイ」なのか。
結論から言えば、やはり「ラ・マルセイエーズ」なのだろうと思いますが、血なまぐさいこの曲がタヒチという土地柄に似合うとはとても思えません。個人的には「ラ・オラ・オ・タヒチ・ヌイ」が歌えたらいいなと思います。
まぁ、そんな思いを離れれば、三宅さんのフランス語での歌唱、タヒチ語での歌唱、どちらも聴いてみたいので、どっちに転んでも問題なしです。誰か動画をアップしてね、頼むよ🙇♂️
なお、パペーテ滞在中の予定等、全く情報ありません(≧∀≦)