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三宅由佳莉さんの、「マイ・ラグジュアリー・ナイト」

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 今回取り上げるのは、三宅由佳莉さんが歌う「マイ・ラグジュアリー・ナイト」という曲です。

 これは、ニューミュージック界屈指のメロディメーカーと称される来生たかおさんが曲を、そして実姉の来生えつこさんが詞を書かれた名曲で、1977年のマツダ・コスモのテレビCMとのタイアップ企画でした。

 都会的でおしゃれな大人の恋をイメージさせるこの曲がコスモのCMで流れるや、大変な評判となり、歌い手の「しばたはつみ」さんは、この年の紅白にも出演されたほどです。

 当時のマツダ・コスモのCM動画がありましたのでご覧になってください。最近のCMと比べると、とてもシンプルな作りですが、それだけにメッセージも明確ですね。私と同じ世代の方々にはとても懐かしい映像ではないでしょうか。

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 しばたはつみさんは、三宅由佳莉さんとは全く類の違う声質です。この歌を三宅さんがどのように歌い上げるのか、楽しみではありませんか?

 2013年6月15日(土)、海上自衛隊東京音楽隊は、東日本大震災の被災地を巡る大遠征の一環として、岩手県遠野市遠野市民センターで「東日本大震災復興祈念演奏会in遠野」を開催しました。

 この演奏会の中で歌われたのが「マイ・ラグジュアリー・ナイト」です。

 この曲の伴奏は、太田さんのピアノ、荒木さんのハープ、金子さんのドラムセットで演奏されますが、動画をよく見ると、もう一人…何と、河邉隊長が出だしからのシンセサイザー(でいいのかな?)を奏でておられるようです。

 バンドの他のメンバーは手を休め、皆さん目を閉じて、三宅由佳莉さんの歌声にじっくり耳を傾けているように見えます。

  ラストの「ナーイト」の発声タイミングでは近藤さんが頭でシンクロし、歌い終えた時には横野さんが、感心したように何度も頷いているのがとても印象的です。

 しばたはつみさんの歌は、ややハスキーな声で、都会的な、ちょっとドライな部分もある恋の世界をイメージさせます。「恋はゲームじゃなく」の部分は、ゲームとして楽しんだこともあったけど、そうじゃないことを今確かめたいという立場の歌い方ではないでしょうか。手が届きそうで届かない、憧れの世界が描かれているように思えます。

 対して、三宅由佳莉さんの歌は、声質にあった、よりしっとりとした恋の世界ですね。「恋はゲームじゃなく」は、本当に一途な思いを改めて確かめるという立場の歌い方ではないでしょうか。だから、聴く者にとっては、より身近に感じられる世界を描いているように思われます。

 そんな三宅由佳莉さんの歌を是非お聞きください。

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 いかがだったでしょうか?

 初めてこの演奏を聴いた時から、いつか書きたいと思っていました。三宅由佳莉さんの隠れた名唱だと思います。