あれこれdiary

海自OBによる偏見御免徒然あれこれdiary

三宅由佳莉さんの遠洋練習航海(第1レグ)

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 先日、「今年の遠洋練習航海」という記事を書きました。練習艦隊のことや、防衛省のホームページに掲載された今年の遠洋練習航海部隊の航路概要、そして今どの辺を航行中なのかなどについて書いて見ました。

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 あれから十日余り、6月3日から6日までパールハーバーに寄港予定ですので、もうオアフ島に手が届きそうなところまで来ているはずです。とは言え、現在P(パパ)時刻帯を行動中の艦隊は、この第1レグで日付変更線を超えていますので、日本標準時よりも19時間遅れの日時を使用しています。

 入港は現地時間の3日朝0700〜0800頃と思われますので、日本時間ですと4日の0200〜0300頃ではないでしょうか。

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 横須賀を出港して以来、2週間近くにわたる長い航海もようやく一段落ですね。三宅由佳莉さんも、当初は慣れない艦上生活に苦しまれたかもしれませんが、今頃は元気溌剌として勤務されているのではないかと思います。

 さて、この第1レグ(横須賀〜パールハーバー)では、その途上にミッドウェイ島があります。まさにミッドウェイ(途中)なのですが、この海域では1942年6月4日(現地時間)、日米両空母機動部隊同士の熾烈な戦闘が行われました。我が帝国海軍は作戦に参加した空母4隻の全てと全搭載航空機、そして3,000名の将兵を失い、この戦闘に勝利した米海軍でも空母1隻と360名の将兵が犠牲になりました。

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 遠洋練習航海部隊は、5月29日か30日、同海域において洋上慰霊祭を行い、散華された日米将兵への祈りを捧げたはずです。以前、遠洋練習航海シリーズで、この慰霊祭について書いた記事がありますので、興味のある方は下のリンクからどうぞ。

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 儀仗隊を編成し、音楽隊が演奏する中、着剣捧げ銃と弔銃発射を行い、海面に献花するのですが、大変厳かな儀式ですし、散華された英霊に感謝し、その御霊の安らかならんことを祈る気持ちがごく自然に湧いて来ます。ですから、実習幹部はもちろん、各艦や司令部の乗組員にとっても、洋上慰霊祭は、自らの使命を見つめ直す良い機会となっていますし、三宅由佳莉さんの心の引き出しがまた一つ増えたのではないかと思います。

 そして、いよいよパールハーバーです。

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 遠洋練習航海シリーズでも、ここに入港した際の出来事などにつき記事を書いてありますので、よろしければどうぞ。

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 入港当日の6月3日は晴天に恵まれそうですが、翌日は雨、そのあとは雷が幅を利かせる空模様となるようです。天候はいまいちでも、最初の寄港地です。十分英気を養い、サンディエゴに向かう第2レグに備えていただきたいと思います。

 入港中の様々な行事についての情報などが得られましたら、また記事にします。

 

 



東京音楽隊の海外公演(予定)

 先日、東京音楽隊を見学した際、音楽科長の本田2尉から、たくさんお話を聞くことができましたが、中でも今年度のスケジュールは、公言できる範囲に限られているにも関わらず、相当の過密ぶりで私たちを驚かせました。

 愛知公演は先週、すでに終了しましたが、6月に入り目前に迫ってきたのがカナダのハリファックスで開催されるタトゥーへの出演です。

 ハリファックス(Halifax)は、カナダ北東部の大西洋に面したノヴァ・スコシア州の州都で、40万人弱の人口を抱える大都市です。ノヴァ・スコシア(Nova Scotia)とはラテン語で「新たなスコットランド」という意味だそうです。

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 東京音楽隊のホームページにはまだ掲載されていませんが、タトゥー主催者のページにはちゃんと出演者として東京音楽隊がリストアップされており、部隊の沿革や活動状況などが英文で紹介されています。

 

(↓↓フロントベージ)

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(↓↓出演者紹介ページトップ センターは大川好さんのアップです!)

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 今年のテーマは「Power of Peace」、PR動画も紹介されています。

www.youtube.com

 詳しくは、公式ページでご覧ください。

www.nstattoo.ca

 「ロイヤル・ノヴァスコシア国際タトゥー」は、世界に数あるタトゥーの中でも最も長い伝統と格式を誇る催しなのだそうですが、そのようなイベントからの出演オファーが来るのは、ファンとして嬉しい限りです。

 さて、日程ですが、6月29日(土)〜7月6日(土)の8日間、自衛隊音楽まつりよりずっと長丁場です。

 本田2尉によりますと、毎日、14時からの昼公演と19時からの夜公演の2回行われ、7月1日(月)には1時間ほどの市中パレードも予定されています。また、本公演以外にも開催期間中2〜3回の野外演奏会のオファーもあるそうですので、かなりのハードスケジュールです。

 現在のところ、6月20日(木)に出国し、トロント経由でハリファックス入りする予定ですが、東京音楽隊のホームページに掲載されていないのは、どうやら海外出張に伴う諸手続き、特に予算執行の段取りが確定していないことが原因のようです。

 海外出張は、何かと手続きが面倒です。公用旅券を取得する必要もありますが、やはり予算執行がやや複雑なので、ほぼ部隊丸ごとの海外出張となると、総務科の経理担当者はさぞ大変でしょう。

 さて、本田2尉は公演内容についても少しだけ教えてくれました。今回、なんと演者4名を指定しての演技が用意されているのだそうです。ミュージカルですね(╹◡╹) どんな演奏と演技になるのか、興味津々です。

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 きっと、動画投稿があると思いますので、見つけたらまた紹介記事を書きますね。

 日々進化する東京音楽隊、今年度も目が離せません。

東京音楽隊見学…スピンオフ② リハーサルの追加情報

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 先日、東京音楽隊見学の報告記事を書きました。

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 これまでも、大きなイベントについては、本記事で書ききれなかったことや、単独記事にした方が良いと思われるものは、それぞれ「スピンオフ」記事にして、本記事を追いかけてきましたが、今回の「スピンオフ①」は、愛知公演の総合リハーサルの内容についてでした。何しろ本公演が控えていましたので、愛知公演の最終である名古屋公演の開演時刻に合わせてアップさせていただきました。

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 実は、昨日仕事を終えて帰宅途上、突然記憶が蘇りました。リハーサルでは、その第2部で、ビブラフォンによる「ルパン3世のテーマ」が奏でられたのでした。やはり私の目の前に設えられたビブラフォンをどのように演奏するのかに興味津々でした。演奏された男性隊員の名札は読めませんでしたが、素敵な演奏でした。ルパン3世のイメージそのものになっているこの曲にはビブラフォンがよく似合います。

 それにしても、皆さんの名前がわかるといいのですが、なかなかチェックできません。でも、時間をかけて一人一人のことが分かっていくのは、それはそれで楽しみでもあるんです。

 そして、書いているうちにもう一つ思い出したのが、藤沼直樹さんと中川麻梨子さんのデュエットが披露されたことでした。素晴らしいデュエットに聞き惚れたことは思い出したのですが、どの曲だったかが、どうしても思い出せません。記憶力のキャパシティが相当劣化しているようで残念です(≧∀≦)

 この記事、本当は、海外公演の話をと思って書き始めたのですが、枕を書いているうちに、いつの間にかリハーサルの追加記事になってしまいました。タイトルを変更して投稿します。

 

Yukari Miyake is on her way to you guys!

  In last article I wrote that Yukari Miyake probably has joined the fleet band attached to the Training Squadron 2019. 

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  Last Tuesday, there carried out the departure ceremony for the squadron at the Yokosuka Base of JMSDF. An OB association of JMSDF that I belong to invited us members to the ceremony, so I've listed my name to see them off, without knowing that Yukari Miyake was also to depart. And after that it was turned out that she probably has joined the fleet, not convinced yet then however.

  That day I of course wished if I could catch her figure in my eyes, but did'nt have any chance to see her at all. However a person, who noticed who I am, came to me and showed me a photo of her he took on "Kashima" the flagship of the fleet earlier that day. That made me to say "It's sure that she is about to sail off!".

  With weather condition too severe, they were forced to hold the ceremony in the gymnasium in the Base instead of carrying it out on the pier the fleet was mooring. She was not be seen even in the ceremony.

  So after the ceremony I decided to walk out of the facility to take video of "Kashima" leaving port. Though the stormy rain prevented me to take it up by the end, I would like you to see her off with the video.

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  The itinerary of the Training Squadron was lereased on the page of Defense Ministry. I translated it into english and pasted below. I wish it would help you to imagine what the sailing is like and to know when they are to visit respective port. 

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  If you live in such countries they are going to visit, please go to see her and enjoy her singing in concerts.

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Estimated location, as of 27 May

 

東京音楽隊見学…スピンオフ① 演奏曲目

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  先日の金曜日(2019年5月24日)、東京音楽隊を見学し、その報告記事を書いたのですが、そこで見せていただいた愛知公演の総合リハーサルの内容は、本公演をご覧に鳴る方への「ネタバレ」になるため触れませんでした。

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 昨日、蒲郡での公演が終了し、本日の名古屋公演が先ほど開演となりましたので、スピンオフ記事として報告させていただきます。本公演の様子は、私にはわかりませんので、あくまでも総合リハーサルの内容をお伝えします。ただ、本記事でも書いたとおり、動画はありませんし、私は前列に座っていたこともあり、演奏中のメモ取りも憚られたので、衰えた頭で記憶できた範囲しか再現できませんし、演奏順などは間違っているかもしれません。場合によっては曲そのものを取り違えている可能性もありますので、そこはご容赦ください。愛知公演をご覧になった方からの、「そこは違うよ」というご指摘を期待、かつ歓迎いたします。

 第1部

第1部は、クラシックやオペラなど、カチッとした曲目が並びます。

①「エイプリル・リーフ」(2019年度吹奏楽コンクール課題曲)

 出だしで勢いをつけるコンサートマーチは、今年度の吹奏楽コンクール課題曲の一つ「エイプリル・リーフ」でした。先日下田で行われた黒船祭サンセットコンサートに出演した横須賀音楽隊も、この曲をコンサートマーチとして演奏していました。やはり、コンクール課題曲は、吹奏楽界では注目曲ですから、会場にも多くいらっしゃっているであろう吹奏楽関係者の皆さんにとっては心踊るスタートですよね。

 曲自体もとても爽やかで、4月の柔らかい陽光を浴びた新緑が、力一杯成長しようとする、そんな力強さを感じさせます。奏楽堂の中、目と鼻の先で演奏する東京音楽隊の皆さんを一人一人見据えながら、この軽快な曲を楽しませていただきました。

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  ここで、MCの荒木美佳さんが登場、おなじみの口上「改めまして、皆さまこんにちはー!」を元気いっぱいに投げかけます。いや、本当に気持ちいいですね。荒木さんの戦闘服姿を見るのはおそらく初めてだと思いますが、背も高く姿勢の良い荒木さんにはとてもよく似合っています。荒木さんによる曲紹介が行われる中、ステージ上に動きがありました。左袖からコントラバスを抱えた岩田有可里さんが登場したのです。

②セルゲイ・クーセヴィツキー コントラバス協奏曲

 2曲目は、私の敬愛する岩田有可里さんのコントラバス・ソロでした。実は、先日の木曜コンサートの終演後、ばったり遭遇した岩田さんとの会話の中で、24日に東音見学に行くことをお伝えしたところ、その日愛知公演の総合リハーサルが行われること、そして「私のソロもあるんです」と教えて下さったのです。でも、愛知県一宮市出身で、県立芸術大学卒の岩田さんのソロは、当然地元の皆さんへのサービス・サプライズに違いないと思い、伏せていました。さて、コントラバスを抱えた岩田さんが定位置に着かれましたが、それが何と私の目の前だったのです(正確には私の右隣に座っているM先輩の正面)。

 ソロがあるとは聞いていたものの、聴く機会などほぼゼロに近い岩田さんのコントラバス・ソロを、手が届きそうな距離で堪能できるとは、これほどの幸運があるでしょうか。改めてM先輩には感謝です。

 荒木さんの曲紹介で、「コントラバス協奏曲」は非常に珍しいと聞いたものですから、ネットで調べればすぐ特定できると高を括り、コントラバス・コンチェエルととだけ記憶していました。ところが、帰宅して調べてみると結構数があるんです。結局片端から聴いて、聴いて、「あ、これだ」と納得したのがセルゲイ・クーセヴィツキーのコントラバス協奏曲でした。こんなに集中してコントラバス曲を聴き続けたのは初めてですが、お陰様で、コントラバスの魅力について、改めて気づかされることもたくさんありました。何が幸いするかわからないものですね。

 岩田さんが奏でるエレキベースの音は、終始ずっしりと曲を支えて響き渡りますが、コントラバスの音色はより繊細ですから、金管楽器の中で聴き取るのは難しい場合もあります。でも、今回はメインです。コントラバスの演奏で最も優雅さを感じるのは、左手の動きです。頭の上から膝頭くらいまである長い弦の上を自在に動き回り、要所要所でビブラートを入れる左手の動きを目で楽しみながら、筐体から伝わる音を感じる。目の前で、その優雅な演奏を十分に味わわせていただきました。

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③ネッラ・ファンタジア(映画『ミッション』より)

  続いては、歌姫の登場です。今年3月に横須賀音楽隊から配属されたばかりの中川麻梨子さんがステージ左中央、つまり私の目の前に立ちます。またもや目の前で聴くことができるのです。前列であれば良いと、M先輩と適当に座った席でしたが、最高の席であったことがわかりました。ネッラ・ファンタジアは、先日の木曜コンサートで私が初めて中川さんの生歌を聴かせていただいた曲です。環境に恵まれない野外コンサートとは違い、風もなく音響もしっかりした中で、この曲を改めて聴かせていただきました。

 何と言いますか、もう言葉が出ないです。情感溢れる歌声もさることながら、その表情と、目に宿る情念に魅了されます。間奏に入るとちょっと居心地の悪そうな、はにかんでいるような様子が見えるのは、まだ東京音楽隊のステージに馴染み切れていないのかなとは思いましたが、素人なりに途轍もないポテンシャルを感じましたし、今後、どれだけ成長されるのか、本当に楽しみです。

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④「呪文と踊り」(ジョン・バーンズ・チャンス)

 次に演奏されたのは、米国の作曲家ジョン・バーンズ・チャンスが60年ほど前に書いた「呪文と踊り」という曲です。曲紹介で、荒木さんも「不思議な感じがする曲」とおっしゃっていましたが、本当に「何だこれ」という立ち上がりでした。まるで呪いをかけられていくような気がしてきますが、後半、一気に盛り上がり、最後はスカッと終わります。何だか、だまし絵のような「やられたな」という印象が残る一曲でした。

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 ここで15分間の休憩に入ります。休憩中のことについては本記事で報告したとおりです。 

 

第2部

 第2部は、多くの人に馴染みの深い、気軽に聴ける曲が並びます。

①ミラクル・ショット

 この曲は、テレビ朝日報道ステーションのスポーツコーナーのテーマ曲として使われています。荒木さんの曲紹介が、私にはちょっと解りづらかったのですが、愛知県のテレ朝系列局では、もうちょっと特別な意味があるのかな?と思いました。きっと地元の方が喜んでくださるような仕組みになっているんだと思います。

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②飛べ!ガンダム

 これはもう、言わずと知れた超有名テレビアニメ「機動戦士ガンダム」のオープニングテーマですね。東京音楽隊によるステージ上での演奏は、過去にも実績があるんだと思いますが、私が聴くのは初めてでした。動画として残っているのは、2016年2月28日、東京マラソンの応援のため、防衛省前で演奏されたものだけのようです。

 曲紹介の最後に、荒木さんが「アムロ、いきまーす!!」と叫ぶのですが、この辺の思い切りの良さが、荒木さんの魅力ですね。

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 ③海の見える街(「魔女の宅急便」より)

 この曲は、東京音楽隊だけでなく海上自衛隊の音楽隊が十八番としている曲の一つではないでしょうか。ボサノバテイストにアレンジされた、とてもお洒落な曲に仕上がっていますよね。サックス、ピアノ、フルートそしてトロンボーンのソロがとても自然に際立つところも、このアレンジの秀逸なところだと思います。今回のソロですが、サックス奏者の方は、お見かけした記憶がないので3月に転入された方かもしれません、ピアノはもちろん太田紗和子さん、フルートは大川好さん、トロンボーンは沼田紘之さんでした。

 あ、思い出しました。どの曲だったかは覚えてないのですが、その曲が始まる前に、太田さんがピアノからマラカス席に移動したのです。樋口隊長がこちらを振り向いて「いやー、本当に人が足りなくて、彼女のようなピアノの名プレイヤーにマラカスを振らせなきゃならないんです」とおっしゃってました。総合リハーサルですから、リハだけ本人の代わりに太田さんが振ったのではなく、本番でも太田さんのマラカスが見られたのではないでしょうか。

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 ④残酷な天使のテーゼ(「新世紀エヴァンゲリオン」より)

 これまた、言わずと知れた超人気テレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のオープニング曲ですね。アニメソングはエッジの立った声質の方が歌われていることが多いような気がします。この曲のオリジナルを歌われている高橋洋子さんもそうですよね。発声法も全然違うでしょうから、ソプラノ歌手がすんなり歌える歌ではないはずだと思います。三宅由佳莉さんもそうでしたし、陸空の歌姫の皆さんも、その辺には大変苦労されていることでしょう。でも、逃げずに正面突破するという三宅流が浸透しているのではないでしょうか、中川さんもきちんとご自分のものにされていました。

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 ⑤パプリカ

 これは、ちょっと驚きの展開でした。恋ダンスのチーム三宅に続き、チーム中川の誕生です。中川麻梨子さんを中心に、向かって左側にトランペットの谷口愛奈さん、右側にパーカッションの八木理恵さんが並び、それぞれその外側に男性隊員の方が並びます。男性隊員の方の名札がどうしても読めず、氏名を特定できませんでしたが、向かって一番左側の抜群にキレのいいダンスを披露して下さったクラリネット奏者の方は、恋ダンスのチームにも入ってました。

 谷口愛奈さんは、丁度私の目の前で、終始満面の笑顔ではつらつと踊っているのが、とても爽やかで、この上なく可愛らしかったです。

 中川さんは専ら歌を担当されていたので、激しい動きはありませんでしたが、今後、このチームは進化しながら、各地でダンスを披露していくのかもしれません。とても楽しいサプライズ企画でした。

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 残酷な天使のテーゼあたりから、実は曲順の記憶が曖昧で、本当にこんな順序だったかは確信が持てないのですが、とりあえず、自分の勘を信じて続けます。

プッチーニ「ジャンニ・スキッキ」より「私のお父さん」

 中川さんが前曲を歌い終え、左袖に下がったところで、荒木美佳さんが「歌姫、中川3曹は大忙しですね。色々なジャンルの曲でその透き通る歌声を聞かせてくれましたが、実は彼女オペラも歌えるんです。ということで、プログラムにはありませんが、ここでオペラを1曲披露してもらいましょう。大変人気のある曲で、皆さんもきっとお聴きになったことがあると思います。プッチーニの歌劇、ジャンニ・スキッキより、『私のお父さん』!」とサプライズ曲を紹介します。これがあったものですから、東音見学の記事では第2部の曲数も含めて完全秘匿したわけです。

 流石にご自分のテリトリーですね、伸び伸びと、力強くこの曲を歌い上げます。中川さんは大阪府出身ですが、岩田さんと同じ愛知県立芸術大学・同大学院卒ですので、この一曲は、地元の皆さん、そしておそらく会場に来られているであろう恩師への成長の報告という意味合いもあるのではないでしょうか。私たちも、素晴らしいものを聴かせていただき、感動しました。 

 この曲について、中川さんが歌われている動画を探し回ったのですが、ありませんでした。松井菜穂子さんの動画を貼っておきます。

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⑥愛は花、君はその種子

 この曲は、ひょっとしたらプログラムのもう少し前で歌われた可能性もないではないのですが、確かアンコール曲だったと思います。心を込めて歌われているのがよーく伝わりましたし、たくさんのファンの気持ちを捉えて離さないのも当然だな、と思いました。東京音楽隊は、三宅由佳莉さんに続き、この魅力溢れるヴォーカリストを迎え、新たな幅を広げていくに違いないと思います。

 東京音楽隊と中川麻梨子さんが織りなす世界の展開を、私たちはこれから目にしていくことになるのですね。楽しみです。

 この曲も、中川さんが歌われている動画を探し回りましたが、残念ながら見つかりませんでしたので、都はるみさんのオリジナルを貼っておきます。

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 ⑦行進曲「軍艦」

 そして、最後はもちろん行進曲「軍艦」です。

 いつ聞いても素晴らしい演奏です。今回の見学メンバーは帝国海軍・海上自衛隊のOBが過半ですし、その他も皆熱心な支援者ですから、心から感動しました。

 本公演でも盛り上がったことでしょう。

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 リハーサルでは、地元出身隊員のソロ演奏などがたくさん取り入れられていたのですが、とても記憶しきれませんでした。ちょっと雑な報告となりましたが、なんとなく雰囲気が伝わればと思います。

 ところで、蒲郡公演、名古屋公演、どうだったのでしょう。会場に足を運ばれた方がいらっしゃいましたら、感想などコメントいただけると大変嬉しいです。

あ、そうそう、リハーサルでは、エキストラ曲を2曲演奏してくださいました。一つは、「A列車で行こう」、超有名なジャズナンバーですね。で、もう一曲がどうしても甘い出せません(≧∀≦)

この二曲が、今日の名古屋公演で演奏されているんだと思います(^ ^)

今日は何の日?(5月27日)/2019年

 今日は何の日ですか?

 そうです、114年前の今日、対馬沖で、日露戦争の帰趨を決した大海戦、日本海海戦(The Battle of Tsushima)が戦われた日です。昨年もこの日に関連記事を書きました。

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 このシリーズは、色々な観点から「何の日」を紹介していますが、毎年取り上げるべきだろうと思える日がいくつかあります。5月27日もその一つです。

 昨年の記事でも書きましたが、それは大勝利を収めたからではありません。勝算はなくとも、国家存亡の危機に際し、膝を屈することなく敢然と戦いを挑んだ覚悟と勇気が長く記憶されるべき日だと思うからです。

 米海軍横須賀基地の隣に、三笠公園があります。日本海海戦に際し、我が連合艦隊の旗艦を務めた戦艦「三笠」が、記念艦として置かれています。

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1905年2月、日露海戦を間近に控える戦艦「三笠」

 この記念艦「三笠」では、毎年この日に「日本海海戦記念式典」が行われ、引き続き上甲板において横須賀音楽隊の演奏会が開催されています。もちろん、我が国の大メディアがこれを取り上げることはありませんが、毎年「niconico 動画」が中継配信してくれています。メディアが取り上げない理由はわかりませんが、日本人が誇りに思いそうな歴史的事実は報道したくないのかも知れません。しかし、自国の歴史に誇りを持つのは、国として成り立つための必要不可欠な要素なのではないのでしょうか? 国民の多くがそのように認識していると思います。

 さて、この記念式典ですが、主催団体は公益財団法人「三笠保存会」という組織です。戦前から政府により記念艦として横須賀に置かれていた「三笠」ですが、戦後、荒れるに任せる状態となっていることを憂慮した米海軍のチェスターミニッツ提督ら英米の有力者の働きかけで復旧保存が行われることとなり、その資金調達のため設立されたのが「三笠保存会」です。

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現在の記念艦「三笠」

 敵国海軍の記念艦を復旧保存すべきだと、ニミッツ提督に言わしめるほど、米海軍においては、日本海海戦での東郷大将と帝国海軍に対する畏敬の念が強かったし、おそらく今でも同じでしょう。当事者である日本人は、この海戦が歴史上もつ意味の大きさを知るべきですし、大いに誇りにすべきだと思います。

www.kinenkan-mikasa.or.jp

 

 

 

 

 

 

 

 

黒船祭でのサンセットコンサート(2)

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 先日、横須賀音楽隊による、黒船祭「サンセットコンサート」について記事を書かせていただきました。現地入りしたモンスターさんからの情報提供によるものです。

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 その際には、まだ同コンサートの動画は上がっていなかったのですが、その後何本かの動画がアップされていましたので、そのうちの一つを貼っておきます。 

www.youtube.com

 東京音楽隊以外の地方音楽隊についても、それぞれに持ち味のある素敵なバンドばかりですが、何しろフォローする余力がなく、縁遠い存在になっていました。今回、歌姫交代をきっかけとして、とりあえず横須賀音楽隊にたどり着けたのは幸いでした。

 各地方音楽隊は、東京音楽隊に比べると小規模ですが、その音楽性については全く遜色がないと思います。何しろ、全音楽隊の間で頻繁に人事交流が行われているのですから。それでも、セントラルバンドと地方音楽隊では役割が異なる部分もありますし、地方隊ごとに舞台の雰囲気や地元の方の特色も異なりますから、それぞれ、独自の雰囲気を持っているに違いないと思います。その辺を少しずつ把握していければなと考えています。

 ということで、横須賀音楽隊の演奏会の動画を拝見しました。素晴らしい演奏と楽しく盛り上げていこうというサービス精神に溢れていますね。ちょっと驚いたのが、観客の反応が熱いというか濃いというか、音楽隊をとても身近に感じてらっしゃる、「俺たちの音楽隊」という意識が強いように感じられます。

 さて、今回の演奏会のセットリストは以下のとおりです。

セットリスト

「エイプリル・リーフ」(2019年度全日本吹奏楽コンクール:課題曲)

②「スマイル」

「ひまわり」

「瞳」

⑤「ライオン・キング・メドレー」

「ラブ」(ナット・キング・コール

「マンボ・メドレー」

アンコール 行進曲「軍艦」

 演奏内容は動画をご覧になってください。私にはまだ、横須賀音楽隊の演奏についてあれこれ書くほど、このバンドのことを知っているわけではありませんので、なにがしかのコメントを書くのはおこがましいと感じています。これから少しづつこのバンドのことを把握して行きたいと思います。

 ただ、一つだけ書けることがあります。そうです、この3月に横須賀音楽隊に異動となったパーカッションの赤嵜尚子さんのことです。7曲めの「マンボ・メドレー」は、馴染みのマンボが次々と繰り出され、自然に体が動き出しますし、つい「テキーラ!」と合いの手を入れたくなりました。そして、クンバン・チェロの冒頭では、我が敬愛する赤嵜尚子さんのキレのいいソロが光りました。なんか、異動先で活躍している姿を見るのはとても嬉しいです。(この写真、ちょっとカッコ良くないですか?)

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 遠からず、横須賀音楽隊の演奏会にも顔を出すと思いますが、赤嵜さん、知らない顔をしないでくださいね。「えっと、どこかでお会いしましたっけ?」とかね(≧∀≦)

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 さて、我らがモンスターさんは、当日下田に一泊され、翌日も黒船祭の最終日を楽しまれました。その日の夜に写真とレポートを送ってくだっさったのですが、何しろ、突然判明した三宅由佳莉さんの練習艦隊乗組に関する記事書き、引き続き練習艦隊の出港行事、さらに東京音楽隊の見学と、先週はちょっとイベント多すぎで、ついついこんなに遅くなってしまいました。1週間遅れです(≧∀≦)

 モンスターさんは、下田に寄港していた掃海艇「ひらど」の見学と、横須賀音楽隊等に夜市中パレードについて報告してくださいました。以下、モンスターさんの撮影した写真を交えながら引用します。

さて、掃海艦ひらどの一般公開とパレードの話です。ひらどは祭のメイン会場から少し離れた所(歩くと10分ぐらい)の係留してありましたが、道の駅の目の前だったせいか、たくさんの人が乗船しておりました。隊員さん達も写真を撮ってくれたり、非常に親切だし、礼儀正しかったです。

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パレードは 昨日コンサートを行った下田文化会館から時計まわりに露店等が並ぶ祭のメイン通り通り一時間かけて文化会館に帰ってきます。横須賀音楽隊は、パレードの先頭を務め、行進曲軍艦を繰返し演奏してました。(スタート直後)

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私は、スタート直後、横須賀音楽隊の演奏を見て、すぐメイン通りへ移動。
パレード通り過ぎて行きました。「軍艦」かっこいいですね。
(かぴたん注:前列ドラム赤嵜さん)

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でまたすぐゴール付近に移動。

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ここで、全部のパレードを見ました。

第7艦隊軍楽隊

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 こんなのも(^ ^)

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海上自衛隊のパレード、生で初めて見ました。いやー、かっこいいですね

 モンスターさん、写真とレポートありがとうございました。現役の頃から、横須賀地方隊が支援している「黒船祭」はとても気になるイベントでしたが、ただの一度も関わったことがなかったので、今回現地の様子をレポートしていただいてとてもありがたかったです。来年は行きたくなりました(╹◡╹)でも、遠いよね(≧∀≦)