先日、「今年の遠洋練習航海」という記事を書きました。練習艦隊のことや、防衛省のホームページに掲載された今年の遠洋練習航海部隊の航路概要、そして今どの辺を航行中なのかなどについて書いて見ました。
あれから十日余り、6月3日から6日までパールハーバーに寄港予定ですので、もうオアフ島に手が届きそうなところまで来ているはずです。とは言え、現在P(パパ)時刻帯を行動中の艦隊は、この第1レグで日付変更線を超えていますので、日本標準時よりも19時間遅れの日時を使用しています。
入港は現地時間の3日朝0700〜0800頃と思われますので、日本時間ですと4日の0200〜0300頃ではないでしょうか。
横須賀を出港して以来、2週間近くにわたる長い航海もようやく一段落ですね。三宅由佳莉さんも、当初は慣れない艦上生活に苦しまれたかもしれませんが、今頃は元気溌剌として勤務されているのではないかと思います。
さて、この第1レグ(横須賀〜パールハーバー)では、その途上にミッドウェイ島があります。まさにミッドウェイ(途中)なのですが、この海域では1942年6月4日(現地時間)、日米両空母機動部隊同士の熾烈な戦闘が行われました。我が帝国海軍は作戦に参加した空母4隻の全てと全搭載航空機、そして3,000名の将兵を失い、この戦闘に勝利した米海軍でも空母1隻と360名の将兵が犠牲になりました。
遠洋練習航海部隊は、5月29日か30日、同海域において洋上慰霊祭を行い、散華された日米将兵への祈りを捧げたはずです。以前、遠洋練習航海シリーズで、この慰霊祭について書いた記事がありますので、興味のある方は下のリンクからどうぞ。
儀仗隊を編成し、音楽隊が演奏する中、着剣捧げ銃と弔銃発射を行い、海面に献花するのですが、大変厳かな儀式ですし、散華された英霊に感謝し、その御霊の安らかならんことを祈る気持ちがごく自然に湧いて来ます。ですから、実習幹部はもちろん、各艦や司令部の乗組員にとっても、洋上慰霊祭は、自らの使命を見つめ直す良い機会となっていますし、三宅由佳莉さんの心の引き出しがまた一つ増えたのではないかと思います。
そして、いよいよパールハーバーです。
遠洋練習航海シリーズでも、ここに入港した際の出来事などにつき記事を書いてありますので、よろしければどうぞ。
入港当日の6月3日は晴天に恵まれそうですが、翌日は雨、そのあとは雷が幅を利かせる空模様となるようです。天候はいまいちでも、最初の寄港地です。十分英気を養い、サンディエゴに向かう第2レグに備えていただきたいと思います。
入港中の様々な行事についての情報などが得られましたら、また記事にします。