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三宅由佳莉さんの「オペラ座の怪人」

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 一昨日、「三宅由佳莉さんの凱旋公演始末記」という記事を書きました。

retcapt1501.hatenablog.com

 倉敷市児島で開催された呉音楽隊のメモリアルコンサートの様子をまとめたものですが、演奏会の中で三宅由佳莉さんが歌われた曲も紹介しました。

 その筆頭が「オペラ座の怪人」からの「Think of me」ですが、もちろん倉敷での動画などありませんので、2012年10月4日に横浜みなとみらいホールで行われた第47回定例演奏会の動画からトリミングして埋めました。

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 トリミングの際、東京音楽隊による「オペラ座の怪人」の動画を、久しぶりに通して観てみました。この動画は、昨年の夏、私が三宅由佳莉さんのファンになりたての頃に何度か観たものです。

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 当時は、訳も分からないまま、とにかく三宅由佳莉さんの歌が聴きたくて、手当たり次第にYouTubeを旅していました。私に必要だったのは、三宅さんの歌声で自分が癒されることに尽きる、そんな段階でした。

 ですから、その演奏がいつ、どこで、どのような背景で行われたのか、といったことには全く頓着していませんでしたし、そもそも、隊長が誰であるかも知らなければ、音楽隊の他のメンバーについてなど知る由もありませんでした。

 あれから10ヶ月ほどでしょうか、今回、改めて「オペラ座の怪人」を観て、東京音楽隊のレベルの高さに、今更ながら驚かされました。吹奏楽団の演奏とは思えないほど繊細な表現でこの美しい作品を織り上げ、三宅由佳莉さんと横山浩平さんの歌声を引き立てています。心の底から感動しました。

 10ヶ月前の私は、一体何を観ていたのだろう。恐らく、こんな素晴らしい演奏でさえ楽曲として味わう余裕などなかったということなのでしょう。

 さらに言うならば、この感動を呼ぶ演奏は、三宅由佳莉さんが加わったことで東京音楽隊に起きた「革命」の象徴と言えるのではないかとも思いました。

 バンドのレベルがいくら高くても、この動画に収められたような「オペラ座の怪人」は、三宅由佳莉さんなしには成立しなかったでしょう。

 単に歌唱力や表現力に優れた歌手が必要だったと言っているのではありません。

 この歌手の魅力を最大限に引き出し、また引き立てるために、自分たちの演奏を極めよう、バンドメンバーにそう思わせる存在が必要だったと言っているのです。

 私は、「オペラ座の怪人」の中で、三宅由佳莉さんの魅力が最も輝いているは、今回トリミングした「Think of me」だと思います。この曲を聴くと、年甲斐もなく心ときめくと同時に小さな切なさのようなものも感じます。本当に素晴らしいですね。

 そして、歌い終えた三宅由佳莉さんが、深々とお辞儀をする向こうで、コンサートマスターの近藤悟史さんが見せる「やったな三宅!」と言わんばかりの、満ち足りた笑顔がとても印象的です。

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 東京音楽隊の動画を観ていると、このようなシーンが多いのに気づきます。

 三宅由佳莉さんは、バンドメンバーから本当に愛されているのだなぁと、その度に思いますが、「Think of me」後の近藤さんの笑顔はベスト・オブ・ベストですね。

 今回、倉敷での演奏会で「Think of me」が披露されたことがきっかけで、このような素晴らしい演奏に改めて向き合うことができました。

 ひょっとしたら、「オペラ座の怪人」が今年の東京音楽隊のテーマの一つで、呉音との「Think of me」は、そのヒントだったのかもしれません。

 東京音楽隊のバンドと三宅由佳莉さんによる「オペラ座の怪人」、この素晴らしい演奏を是非、コンサートで再演して欲しいと願わずにはいられません。