先回、「三宅由佳莉さんの2009年レビュー」という記事を書き、今後、三宅由佳莉さんの入隊以来の全てを、年ごとのアニュアル・レビューとして、順次記事にしていくと書きました。
2010年〜2016年をアット・ランダムに並行して作成しながら、既にアップした2009年と2017年分についても、逐次追記していますので、時々覗いてみてください。
さて、2010年です。
まだ、入隊後2年目で、東京音楽隊も、三宅由佳莉さん自身も、試行錯誤の連続といった時期だったでしょうし、海上自衛隊の音楽隊に「歌手」が誕生したということも、それほど世間に知れ渡っていなかった頃です。
たくさんのファンを抱えた今とは違い、三宅さん目当てで東京音楽隊の演奏会に足を運ぶ人は、殆どいなかったのではないでしょうか。
また、twitterやfacebookが日本で本格的に普及し始めるのがちょうどこの年ですし、instagramが日本に上陸するのは翌2011年です。
このような時代背景を考えれば、当然のことなのかもしれませんが、三宅由佳莉さんの動画や、様々なブログを追っても、2010年の記録は、ほとんど見当たりません。
ないものを探し続けて時間を空費するのも如何なものかと思いますので、とりあえず、把握できた事実と蓋然性の高い推論だけで、2010年レビューをまとめてみたいと思います。
新たに発見、発掘した動画や試料等については、その都度追記していきます。また読者の方々からコメント欄に寄せられる情報等につきましても、逐次記事の中に追記していきます。そんな風に、みんなで作り上げていければな、と思っています。
02月21日(日)、第49回定期演奏会(東京オペラシティ・コンサートホール)
熊崎隊長の指揮による、最後の演奏会でした。多くのファンを持つ熊崎隊長です、最後のタクト見たさに足を運んだ聴衆も多かったのではないでしょうか。
三宅由佳莉さんが歌う動画は見つかっていませんが、前年、着任直後の定例演奏会でも歌われたのですから、定期演奏会で歌われなかった筈はないと思います。曲目だけでも情報があればいいのですが・・・
演奏会の様子を動画でご覧ください。埋め込みができないようですので下のリンクから飛んでください。
https://www.youtube.com/watch?v=ge4K1TyKeoU
03月01日(月)、河邊一彦さんが東京音楽隊長に就任
第15代隊長、熊崎博幸さんが退官準備のため東京音楽隊付となり、第16代東京音楽隊長として、横須賀音楽隊長から河邊一彦さんが就任されました。この後、歴史的な躍進を遂げる東京音楽隊に役者が揃ったというところでしょうか。この日から、ちょうど4年間に渡り、河邉隊長が東京音楽隊を良導されていきます。
以前、「三宅由佳莉さんの出会い・・・作曲家の河邊一彦さん」という記事を書きました。もちろん、入隊以来、三宅さんは河邉さんと何度も顔を合わせてはいたでしょうけれど、河邉さんが隊長として着任した、まさにこの日が本当の意味での「出会い」となりました。
04月01日(木)、1等海士から海士長に昇任
三宅由佳莉さんは、一般海曹候補生として入隊されましたので、この日に海士長に昇任されている筈です。自衛隊の定期昇任は、1月1日と7月1日なのですが、一般海曹候補生の海士長への昇任は例外です。
1等海士の期間が半年しかありませんので、この階級章をつけた三宅さんの画像はとてもレアです。滅多にお目にかかることはありません。
下の左の写真が1等海士、右の写真が海士長の階級章をつけた三宅さんです。左上腕部の金色の線が階級章で、二本線が1等海士、三本線が海士長です。
海上自衛隊東京音楽隊にとって、年度の前半は地方公演の季節です。全国の各地区を何年かに一度訪れる形で回っています。これは、陸上自衛隊中央音楽隊、航空自衛隊航空中央音楽隊も同じです。
これら3自衛隊のセントラルバンドは、いずれも防衛大臣直轄部隊で、特定の担当地域を持ちませんから、全国どこにでも出向いて演奏活動を行います。
更に、これら3つのセントラルバンドが、地方で合同演奏会を行うこともあります。ありますと言いますか、毎年何処かで必ず行っており、毎回好評を博しています。
ところで、東京音楽隊が地方公演を行う場合には、楽器車という大型のトラックに楽器その他の器材を積み、隊員は自隊の大型バスに乗って移動します。運転するのも音楽隊員です。九州公演とかになると、体力勝負ですね。
左の写真がこの当時の楽器車です。味気ない感じですが、今は、コンテナ部分にとても格好良い塗装が施され、走る広告塔のようになっています。
因みに、フロントガラスを拭いているのは1等海士の三宅由佳莉さんです。
06月04日(金)地方公演(佐賀市文化会館)
佐賀市文化会館での演奏会です。地方公演ですので佐賀だけでなく、何箇所かで公演を行なっている筈ですが、今のところ詳細は不明です。
三宅由佳莉さんも、当然歌われた筈ですが、動画や関連情報は見つかっていません。
ところで、下の動画は、ボーカリストとしても人気の高い河上良司さんをはじめ、4人のホルン奏者がメインの演奏です。この動画は、海外でも注目されたようで、英語とロシア語による賞賛のメッセージが寄せられています。
英語のメッセージは「この曲を吹奏楽団が演奏しているので少し驚いたけど、素晴らしい演奏だ!」、ロシア語のメッセージは「ホルン奏者たちが素晴らしい!オーケストラもいいね!」
確かに素晴らしい演奏ですので、ぜひ聞いてみてください。
この動画も埋め込みができませんので、下のリンクから訪ねてください。
https://www.youtube.com/watch?v=D9LXZ0LRgU4
6月27日(日)米第7艦隊軍楽隊との合同演奏
お台場・船の科学館前で東京音楽隊と、米第7艦隊軍楽隊による合同演奏が行われました。何のイベントなのかについて、情報がないためわかりません。
niconico 動画から、両国の国歌吹奏、と「君が代行進曲」の合奏動画をリンクしておきます。動画の中に三宅由佳莉さんの姿は見えませんが、この場にはおられた筈ですし、歌も披露されたのかもしれません。「君が代行進曲」は素晴らしい曲です。ぜひ聞いてみてください。
09月03日(金)定例演奏会(パルテノン多摩)
東京都多摩市にあるパルテノン多摩で、東京音楽隊の定例演奏会が行われました。この演奏会でも、三宅由佳莉さんが歌う動画は見つかっていません。定例演奏会や定期演奏会では、場内での撮影が禁止されていますから、一般聴衆からの動画投稿がないのは仕方ないのですが、海自側も、まだ三宅由佳莉さんの歌唱動画の価値に気づいていない頃だったということなのでしょうね。
この演奏会の前段(クラシック等の正統派中心)は、ピアニストの太田紗和子さんメインのプログラムだったようです。下の動画で太田さんのピアノをお楽しみください。
https://www.youtube.com/watch?v=sPaLk3cDplA
09月29日(水)水曜コンサート(赤坂新国際ビル)
東京音楽隊が誇るビッグバンド「シーレッグス」が、ジャズの名ナンバーの数々を響かせるランチタイムコンサートです。ここでようやく三宅由佳莉さんの動画が見つかりました。
でも、歌はなしです。この日の三宅由佳莉さんは、MCとしてシーレッグスの演奏を盛り上げます。この頃のシーレッグスのコンサートは、ジャズ演奏だけだったのでしょうか、三宅さんはMCに徹していたみたいです。
下の動画をご覧になってください。これは、3本の動画から、三宅由佳莉さんのMCシーンのみピックアップしたもので、演奏シーンがないのでちょっと違和感を感じるかもしれませんが、ご容赦ください。
三宅由佳莉さんは、まだ、表情や喋り方に硬さが残っていて、初々しい感じです。
11月18日(木)〜19日(金)、自衛隊音楽まつりに出演
入隊以来、2度目の音楽まつりです。2009年の東京音楽隊のドリル演奏の際には、河上良司さんと、海上自衛隊の隊歌である「海を行く」を歌いましたが、今回は、バンド演奏によるドビュッシーの「海」から、カリブの海賊のテーマに続き、映画タイタニックのテーマ曲「My Heart will go on」を三宅由佳莉さんが熱唱されました。
今の三宅さんに通じるものがあり、東京音楽隊の中での試行錯誤が一つの方向性を見出した頃なのかなとも思います。
ドリル演奏の最後は、定番の「軍艦」で締めました。
まだ、三宅さんの知名度は高くありませんので、公演を観に行かれた方のブログを読んでも、「歌われた隊員の方」との表現になっており、三宅由佳莉さんの名前は出てきません。
【プログラム】平成22年度自衛隊音楽まつり (プログラム)::こんなの聴いてきましたよ?
そして、私が大好きな「朧月夜〜祈り」のトリオアンサンブル演奏が行われたのも、この年の音楽まつりでした。18日の動画と19日の動画がありましたので、両方埋めておきます。まずは18日のものです。
そして、こちらが19日の公演です。
三宅由佳莉さんがメジャーデビューするのはまだ先のことです。独唱後のナレーションが「海上自衛隊東京音楽隊による独唱でした」となっているのも、今聴くと違和感を感じつつも、なんとなく新鮮な感じがします。
なお、この独唱については、「三宅由佳莉さんの独唱……自衛隊音楽まつり(1)」という記事に、その素晴らしさを綴ってありますので、是非読んでみてください。
12月某日 定例演奏会
毎年恒例のクリスマスコンサートが行われた筈なのですが、関連情報がないため、日にちも場所も特定できていません。とても大きなミッシングピースです。
以上、長々と字数をかけてまとめてはみましたが、肝心要の三宅由佳莉さんの歌唱シーンに乏しく、内容の薄い記事になってしまいました。
現段階では、これが精一杯ですので、とりあえず一区切りつけたいと思います。
情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、コメントをお願いします。