先立って、「三宅由佳莉さんの階級章」という記事を書きました。
なかなか分かりづらい階級章のことについて、多少なりともご理解いただけたなら幸いです。少なくとも、どれが階級章なのかについてはわかっていただけたのではないでしょうか。
そうなんです、制服というか軍服にはいろいろなものが付いているので、どれが階級章なのか、実際に装着した経験がないと、なかなか分かり辛いですよね。
下の写真を見てください。一昨年の四月、奈良橿原神宮の神武祭でスタンドアローンを歌っている三宅由佳莉さんです。情感溢れるいい表情ですが、見ていただきたいのはそこではなくて、左前腕部に付けられた金色に輝く二本のへの字のマークです。
なんとなく階級章っぽいですよね。でも、階級章は左上腕のモールに半分隠れた金糸のハマグリでしたね。
左前腕の二本のへの字は、「精勤章(せいきんしょう)」というものです。
海曹士だけが装着するもので、幹部自衛官にはありません。一定期間、精勤したことが認められた場合に、1線づつ授与されます。
上の写真では、二本装着されていますので、これまで2回精勤章が授与されたということが分かります。
一般的には、この数が多いほどベテラン隊員だと言えますね。階級章と精勤章はそれぞれ別の観点で、その隊員の部隊における位置付けや重みを表しているとも言えます。
3等海曹の階級章で精勤章2線だと、とてもフレッシュなイメージです。
下の写真は、同じく神武際で「我は海の子」をデュエットする川上良司1等海曹と三宅由佳莉3等海曹です(敢えてそのように呼んでみました)。左袖の精勤章の違いに御注目くだいさい。川上さんは、階級章のみならず、精勤章でも大変重みを感じますね。まさにベテランの海上自衛官であり、東京音楽隊でも重鎮の一人だということがよくわかります。
精勤章も、演奏服にはつけられていませんので、今回ご紹介したような通常の制服姿の時などに、1線増えてないか時々チェックしてみてください。
これまで、防衛記念賞、防衛功労賞、階級章について、いくつかの記事でご紹介してきましたが、今回は、三宅由佳莉さんが装着している「精勤章」についての話題でした。