あれこれdiary

海自OBによる偏見御免徒然あれこれdiary

三宅由佳莉さんの「勇気のしるし」

 昨年6月に日本武道館で開催された、全自衛隊空手道選手権大会において、東京音楽隊の歌手である三宅由佳莉さんが女子型の部で準優勝(海自大会では優勝)されたことはすでに報告したとおりなのですが、実は昨年11月25日(日)に、やはり日本武道館で行われた「第36回全日本実業団空手道選手権大会」にも出場されていました。

 開会式では、全自大会と同じように、国歌を独唱されました(下の写真)。

f:id:RetCapt1501:20190331213209p:plain

 得意とされている「クルルンファ」で初戦に望まれた三宅さんですが、対戦相手、LAVA International の早川梨緒さんに破れ、残念ながら初戦敗退となりました。無理もないと思います。というか凄いなと思います。

 開催された日にちを見てください。同じ日本武道館では、前日まで自衛隊音楽まつりが行われていたんです。音楽まつりの準備のため忙殺されていた三宅さんは、大会を前に稽古をする時間などほとんどなかったはずです。

 実業団大会ですから、皆さんそれぞれに仕事の合間に時間をやり繰りしながら稽古に励んでおられるのだと思います。それでも、自衛隊音楽まつりのような大イベントをやり切った翌日が大会当日というのは、かなり酷な条件だと思います。

 十分な準備ができている訳ではないとしても、今の自分の精一杯で目の前の問題に向き合う。歌にしろ、何にしろ、三宅由佳莉さんのブレることのない姿勢がそこに見えるような気がします。

 空手道着に身を包み、国歌を独唱される凛とした立ち姿は、私たちを静かに鼓舞して止まない「勇気のしるし」であると、そう思います。