ついこの間、新年の挨拶を交わしたばかりなのに、もう3月のスケジュールが視野に入ってきました。この時期は日が経つのが早く感じますね。すぐに卒業シーズンがやってきます。
今日ご紹介するのは、今や卒業式の定番楽曲となっている「旅立ちの日に」です。
この曲は、もともと、埼玉県のある公立中学校の先生方が卒業生を送るために作られたものです。
荒れすさんだ中学校を、合唱を通じて立て直そうとされた校長先生と音楽教諭の3年にわたる地道な努力により、歌声が響き渡る明るい校風が蘇ったのだそうです。音楽教諭の発案で、3年前に入学した生徒たちの卒業式に歌をプレゼントしようと、校長先生が書かれた歌詞に音楽教諭が曲をつけ、教員合唱団による1回限りの演奏が行われました。ところが、この曲に感動した生徒さん達が、翌年から自分たちの卒業式に歌うようになり、それが何年もの時を経て日本中で愛される曲となりました。
以前、「三宅由佳莉さんの…の原点」という記事で、2015年3月4日に西東京市立碧山小学校で行われたライブの動画をご紹介しました。三宅由佳莉さんが、卒業を控えた6年生の皆さんと、この日リリースされたアルバム「希望」の収録曲でもある「旅立ちの日に」を合唱する様子も収録されていましたね。
碧山小学校でのライブ動画は、全体がとても優しくて温かみのある、三宅由佳莉さんらしい雰囲気に包まれていますし、「旅立ちの日に」の合唱も、とても印象的です。
ただ、編集されたショートバージョンなので、曲全体を楽しむことができないのが残念です。フルバージョンの動画が是非見たいところですよね。
そこで、碧山小学校でのライブの翌月、2015年4月16日(木)に、テレビ東京「木曜8時のコンサート」に海上自衛隊東京音楽隊が出演した際の動画をご覧ください。
www.youtube.com ステージ上での東京音楽隊は、いつもながら厚みのある素晴らしい演奏ですが、40人全員が立位というのは、見た目にもとてもスマートですね。
そして、三宅由佳莉さんは、この曲の素晴らしいメロディーに、自らの想いを美しくのせて歌われています。何というか、溢れる想いをグッと抑えた歌い出しから、感動的で伸びやかな高音のラストまで、その想いに導かれるようにとても自然に舞うさまが優雅です。決して大きな動きではありませんが、曲の進行とともに昂まる想いが、滑らかな身のこなしを通じて伝わってきます。
要所要所で見せる豊かな表情もまた、この素敵な曲をさらに盛り上げ、観る者に、深い感動と暫しの余韻を与えてくれます。この動画を見ていると、三宅由佳莉さんは本当に本当の歌姫なんだなと、今更ながら思います。