前回、「絆を大切に」という記事を書きました。
演奏会が再開される見通しも立たない現状ではありますが、音楽隊とファンの間の絆を大切に繋いでいこうという内容でした。
そんな折、いかづちさんから情報提供がありました。何と、米海軍第7艦隊音楽隊も、同じように演奏会が開催できない現状の中、我々日本人の心の癒しになればとの思いでTwitterに動画をアップしてくださっているのです。
フルート奏者であるサントスパゴ3等兵曹(海自で言えば3等海曹)による「春の海」の演奏です。お正月の定番楽曲ですし、いろんなしがらみや困難をまずは乗り越え、新たに広がる世界に歩を進めようという気持ちが湧いてきます。
もちろんまだ、到底「乗り越えた」と言える段階ではありませんが、必ずその時はやってきます。この演奏は、そのことをしっかりと思い起こさせてくれるような気がします。是非お聞きください。
【再アップ】第7艦隊音楽隊のフルート奏者、サントスパゴ3等兵曹が、日本の皆さんに向けて宮城道雄さん作曲の美しい曲「春の海」を心を込めて演奏したビデオが届きました。美しい音色で少しでも皆さんの心が癒されますように。 pic.twitter.com/c79uCe0c6V
— 在日米海軍司令部 (@CNFJ) 2020年4月23日
どうでしょう、出だしのテンポが速めで、米国風の解釈とアレンジになっていますが、尺八の緊張感のある音を、サントスパゴ3曹がフルートで見事に再現しています。
そして、何より、自国も大変な困難に直面しているこの時に、「日本人の心に癒しを」という心遣いが嬉しいなと思いました。
「再アップ」とありますから、もっと前からアップされていたのでしょう、昨日時点で2万4千回以上の再生回数を数えています。またコメントや「👍」評価も多数寄せられており、多くの日本人の心に届いていることがわかります。
東日本大震災の際には、4軍の大兵力を投入しての「トモダチ作戦」を展開して初期の救助や死活的なインフラの確保に信じられないほどの貢献をしてくれた米軍ですが、今回も「心は共にある」というメッセージを発信してくれているわけです。
同盟というのは、単なる約定文書の交換ではありません。もちろん条約の締結がその基本ですが、両国の絶え間ない信頼の積み重ねが「絆」となって同盟に命を与えていくのだと思います。「トモダチ作戦」に従事した米軍人の右上腕部には「絆」や「友」と書かれたワッペンが装着されていたのを思い出します。
米軍との絆について、このブログを初めて間もないころに書いた記事がありますので、興味のある方はお読みください。