あれこれdiary

海自OBによる偏見御免徒然あれこれdiary

三宅由佳莉さんの横音ステージデビュー

 昨日(2019年12月7日)、千葉県館山市で行われた海上自衛隊第21航空群主催のクリスマスコンサートに行って参りました。演奏は、もちろん横須賀音楽隊です。

 これまで、鎌倉のぼんぼり祭りや横浜音祭りで、オープンスペースでの演奏会を聴いてきましたが、コンサート会場での横音ステージは今回が初めてです。チケットが配布されたタイミングでは私のところに何も届きませんでしたので、あー落選か、と諦めていたのですが、12月3日にチケットが速達で届くという奇跡のような出来事があったことは既に報告したとおりです。

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 こうして、自分の体験として報告記事を書けることが、何より嬉しいです(╹◡╹)

 私にとっては初めての、横須賀音楽隊の箱物演奏会ですし、先に報告した通り、今回は三宅由佳莉さんが、ついに横音のステージデビューを果たされた画期的な演奏会ですから、演奏会前後の様々な出来事については、スピンオフ記事で追い追い紹介することとして、今回は演奏会の中身に集中したいと思います。ちなみに、私は最前列のほぼ中央の席に座ることができました。

 開演の30分ほど前だったと思いますが、私が喫煙所に行こうとロビーに出たところで会場内から演奏が聞こえてきました。「え?なに?」と、慌てて会場内に戻りますと、横音のディキシーランドジャズユニットが客席後方から演奏しながら通路を進んで行きます。あ、ウェルカムコンサートをやってくれるんだ。トランペットの本田(くんぺい…字が解らない(≧∀≦))さんをはじめとするユニットが、前半は客席内で、そして後半はステージに上がって、趣向を凝らした楽しいミニコンサートで私たちを歓迎してくれました。長い時間ではありませんでしたが、ソロ演奏も多く、それぞれの魅力が光る素敵な演奏会でした。本田さんは本当に存在感がありますね、鎌倉の記事でも書いたと思うのですが、男女を問わず多くのファンがいるに違いないと改めて思いました。

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 この動画は昨年の演奏会でのディキシーバンドの演奏です。今回は撮影全面禁止でしたが、昨年はウェルカムコンサートの撮影は許されていたのですね。やはり年々規制が厳しくなっているのかな?

 さて、動画のメンバーのうち、トランペット(本田さん)、ドラムセット、バンジョーは今年も同じ人が演奏していたと思います。因みに、バンジョー奏者の方の本業は、後でも触れますが、コントラバスです。

 ウェルカムコンサートが終わり、開演まで20分、場内には本公演への期待が徐々に高まっていくのがわかります。この間に、初めて横須賀音楽隊の隊旗を撮影しました。

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 自衛艦旗とカモメ、そして波を切って進む護衛艦の姿が、舳先に砕ける波しぶきだけで描かれています。東京音楽隊のシックな隊旗とは一味違う華やかさと躍動感がありますね。

 開演5分前を告げるブザーが鳴り響き、皆さんそそくさと席に着きます。

 そしていよいよ開演時刻を迎えました。

 ステージ両袖から、拍手に迎えられながら隊員の皆さんが入場して来ます。左袖の先頭はトランペットの本田さん、右袖の先頭はトロンボーン兼ボーカルの渡辺彩乃さんでした。皆さんが席に着くと、左袖から横須賀音楽隊長の長岡英幸・1等海尉が登場、会場は一気に盛り上がります。後でも触れると思いますが、長岡隊長は、東音の樋口隊長に通じるテイストが感じられる大変魅力的な方です。会場の反応からもその人気ぶりが伺えました。

 ここで今回のプログラムを見てみましょう。

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 いかがでしょう、期待が膨らみませんか?

 今回のMCは、先日クイーンズスクエアで開催された横浜音祭りでの演奏会でも進行役を勤められた、バスクラリネット奏者の米満佳寿代さんでした。優しく落ち着いたナレーションは、横須賀音楽隊の華やかな演奏会にしっかりとした安定感を与えるアンカーの役割を果たしているように感じられました。

第1部

 第1部は、30年にもわたり多くの方々の支持を集め続けている超人気RPGドラゴンクエストの「顔」とも言うべき、第1作の序曲から始まりました。任天堂ファミコンが社会現象とも言うべき大ブームを巻き起こしていたあの頃、ただのゲームなのに、プレイヤーの冒険心をくすぐり、決断する勇気や友を思う気持ちがリアルに迫って、まさにゲームのキャラクターと一体となってロールプレイを行う画期的な作品(敢えてそう呼ばせていただきます)でした。通称「ドラクエ」と呼ばれるドラゴンクエスト、私もハマった一人ですが、ゲームの作り込みが素晴らしいことに加え、すぎやまこういちさんが提供された楽曲が本当に感動的でした。場面が変わる度に流れるメロディがプレイヤーの心を鼓舞し、癒し、時には哀しませ、長い長い冒険が終わった時には感動で泣き崩れる人も少なくありませんでした。最近の作品がどんな感じなのか承知しませんが、きっと同じような感動を与え続けているのだと思います。

 この「序曲」を聴くと、今でも心が踊ります。ホルンによるファンファーレから始まり、クラリネットが奏でる流麗なメロディが続きます。そしてそれに勇壮さを与えるコントラバスのスタッカート。出だしから感動の連続です。そしてオーケストラ全体の華麗な演奏へと…このコンサートの流れが一気に作られていきました。

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 2曲目の「そりすべり」も馴染みの曲ですね。米満さんは、ルロイ・アンダーソン氏がこの曲を書いたのは真夏だったと紹介されました。暑い夏をなんとか凌ぐ方法はないものかと考えているうちに閃いたのがこの曲だそうで、わずか数時間で書き上げてしまったそうです。名曲は、時間ではなく思いの強さが生み出すものなのでしょう。

 とても軽快で、心を浮き立たせてくれるこの曲、ブラスの響が華麗て素敵なのはもちろんなのですが、私はコントラバスにも注目していました。この曲では、終始ピチカートでアクセントがつけられていて、ベースの重要性がよくわかりました。お名前は存じ上げないのですが、ウェルカムコンサートのディキシーバンドでバンジョーを弾いておられた方がコントラバス奏者です。東京音楽隊岩田有可里さんのベースに注目し始めてから、ベースがより気になるようになりました。渋くてクールなパートですよね。

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 軽快な「そりすべり」の演奏が終わると、ステージに動きがありました、暗転したステージ上では11本の譜面台が前の方に移されアーチ状に並べられました。木管パートの皆さんがそれぞれの譜面台の前に立ち、次の演奏に備えておられる中、突然それは始まりました。

 ナレーションの声が静かに、そして心地よく聞こえてきます。事態が飲み込めない会場はちょっとした戸惑いの中にいました。普仏戦争のことを語るその声は、戦争の話をしているとはとても思えないほど、慈しみに溢れ、私たち全てのあらゆる過ちを許し、限りない愛で包み込むような安らぎを与えてくれます。何だろうこの感覚。

 声で分かったのではありません。声が伝える大いなるものの力に記憶が結びつきました。三宅さんだ。

 慈愛に溢れるその声は、概要次のような話を聞かせてくれました。

 普仏戦争の前線で対峙するフランス軍プロイセン軍。ある日、フランス軍の陣地で一人の兵士が「オー・ホーリーナイト」を歌い始めた。(ここで三宅由佳莉さんがこの歌の出だし部分をア・カペラで歌われました。私は呆然としていたため、それがフランス語だったのか英語だったのか記憶がありません。ただただ美しい歌声でした)

 すると、プロイセン軍の陣地からもこれに応えるように歌声が上がり、やがて両軍が交互に歌を歌い、結果として暗黙の24時間停戦が成立、激戦のさなか、束の間の平和な時が訪れた。それは12月24日、クリスマスイブの出来事だった。

 このナレーションだけの出演は、おそらく初めてのことではないかと思いますが、姿が見えず、フルコーラスの歌唱もないのに、これほどの存在感を示せることに、ただただ恐れ入りました。三宅さん自身の内面の飛躍的な充実が図られたのではないかと思います。遠洋練習航海に参加されたこともその一つの要因かもしれません。一つのことから学び取る力がとても強い人なんだと思います。だから私たちには信じられないような成長を続けているのでしょう。

 こうして文字に起こしてみると、あの感動が全然伝えられていないと強く感じます。私の筆力ではとても伝えられません。そこにいることができたことを、ただ感謝するばかりです。

 ナレーションに引き続き、木管パートによるこの曲の演奏が行われました。木管の音色は柔らかく、優しく、この美しい曲を奏でます。ピッコロ、フルート、クラリネットファゴットバスクラリネット、私の記憶にあるのはそこまでですが、木管楽器の魅力というものを教えてくれる、そんなステージでした。

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  演奏が終わり、いまバスクラリネットを演奏し終えたばかりの米満さんが、マイクを手に次の曲紹介に入ります。紹介された曲は「ザ・クリスマスソング」。美しいメロディでおなじみのこの曲ですが、曲紹介の最後に米満さんが「横須賀音楽隊のボーカリスト三宅由佳莉3等海曹の歌でお楽しみください」と仰ったことで、会場に火がつきました。左袖から、本当に久し振りの三宅由佳莉さんが登場すると、会場は色めき立ち、大きなため息のような波紋が広がります。皆さん、持って行き場の見つからない気持ちが右往左往しているように感じられました。

 今年の2月、サントリーホールで行われた東京音楽隊定期演奏会以来、私にとっては10ヶ月ぶりの三宅さんでした。別に何をしている訳でもなく、ただ登場しただけなのに、一瞬で会場を制圧する力は相変わらずです。

 そして、三宅さんの歌が始まります。あぁ、そうだった。いつもこうして、歌い出しで驚かされるんだった。この裏切られ感が懐かしい。それにしても、何だろうこのグレード感、歌も、立ち居振る舞いも実に堂々として、大歌手の風格を身に纏われつつあるように感じられました。

 歌い終わった時には、皆呆然として三宅さんを見上げていたのではないかと思います。米満さんが、「歌は、3等海曹・三宅由佳莉でした」とアナウンスされて、はっと現実に引き戻されたような感覚でした。三宅由佳莉さんの歌を楽しむにはエネルギーが必要かもしれません。早死にしそうだ(╹◡╹)

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 引き続き、クリスマス・フェスティバルと銘打って、クリスマスソングのメドレイが演奏されました。「 Joy to the world 〜もろびとこぞりて〜」を皮切りに数曲が演奏されましたが、メドレイなものですから、動画を用意することもできませんでした。冒頭の「Joy to the world」だけでもと思ったのですが、吹奏楽での動画が見つかりません。多いのはハンドベルです。それはそれで素敵なのですが、この記事に貼ってもね(≧∀≦)

 ということで、掟破りですが、東京音楽隊時代に、三宅由佳莉さんが披露されたクリスマスソングメドレイの動画を貼っておきます。Joy to the world も含まれますのでちょっとだけ雰囲気伝わればと(≧∀≦)

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 ここで15分間の休憩に入りました。

 私の席の右の方に、大変乗りの良いカップルが座ってらしたのですが、休憩に入ったところでこんな会話をしていました。

 女性が、「あの歌ってた子凄かったね」と驚嘆された様子。男性が「え、知らない?自衛隊の歌姫って言われてて、CDも出しているし、すごい話題になってた人だよ」

 ですよね、私たちがファンの贔屓目で「凄い」と言っているわけではないんです。白紙的に聴いて「凄い」んです。

 他にも、休憩時間のエピソードがあるのですが、ちょっと詳しく書きたいので、スピンオフ記事にしたいと思います。

 

第2部

 第2部は、NHK大河ドラマ「いだてん」のメインテーマから始まります。正直に言いますが、私はそんなものは見ていませんので、音楽隊の演奏会以外でこの曲を聴いたことがないんです。でも、ちょっとコミカルながら、疾走感溢れる軽快な曲として気に入っています。番組は見ませんけど(≧∀≦)

 今年は、各音楽隊ともこの曲を何度も演奏したのではないでしょうか。昨年は「西郷どん」メインテーマでしたし、だいたい毎年大河ドラマのメインテーマを扱うのでしょうね。普段、ほとんどテレビを見ない私にとっては、いつも初めて聴く新鮮な曲ばかりです(╹◡╹)

 大湊音楽隊の動画がありましたので貼っておきます。

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 続いて演奏されたのが、人気テレビドラマ「相棒」のオープニングテーマです。これも耳に馴染みのカッコ良い曲ですよね。この演奏では、トランペットとトロンボーンのソロが披露されました。ちょっとお名前は聞き取ることができなかったのですが、お二人ともカッコ良かったです。

 赤嵜尚子さんは、この曲でビブラフォンを演奏されていました。今回の演奏会で、赤嵜さんは後方のパーカッション席におられることが多かったのですが、何度かビブラフォンを演奏されていましたし、第1部のクリスマスフェスティバルでは、コンサートチャイムも演奏されていました。チャイムの演奏では、教会に向かう道すがら、鐘の音が少しづつ大きく聴こえてくるような繊細な音のコントロールをされていました。なるほど、でも手加減だけでコントロールするんだよね、なんか凄いな。

 あ、相棒のオープニングテーマでしたね(≧∀≦) 実は、とても馴染み深い下の動画の曲の前に、初期の頃のオープニングテーマが演奏されたのですが、私自身、ちょっと馴染みがなかったため、動画を探しきれませんでした。でも、このオープニングテーマこそ「相棒」のテーマですよね。

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 米満さんが次に紹介されたのは「パプリカ」です。今や日本中の子供達が踊り出しそうなこの曲ですが、世界に向けてこのコンセプトを発信してくために、英語版の動画なども配信されているとのことでした。本当に、世界に広がっていくといいですね。

 さて、このパプリカ、海上自衛隊のみならず、各自衛隊の音楽隊が日本中の演奏会で頻繁に演奏し、ダンスも披露しています。先日のクイーンズスクエアでの演奏会では防衛大学校吹奏楽部の皆さんもダンスを披露していましたね。

 今回の演奏会でパプリカを歌うのは、三宅由佳莉さん、そして向かって右側に控えるのはやはり人気ボーカリスト渡辺彩乃さん、左の男性隊員は申し訳ありませんがお名前を存じ上げません。

 米満さんの紹介で3人が登場すると、会場は大盛り上がりです。それにしても、センターに立つ三宅さんは、メスドレス型の演奏服のママです。この格好で踊るんですね。そう言えば、いつだったか恋ダンスもこの服装で踊ってましたね(╹◡╹)

 米満さんが「では皆さんも一緒に踊りましょう」と仰いましたが、さすがに客席で踊るのは無理でしょう(≧∀≦)

 音楽隊の演奏会で、何度か目にする機会があった「パプリカ」ですが、三宅由佳莉さんの歌と踊りは初めてです。でも流石に切れとキメで締りのあるダンスです。渡辺さんと、男性隊員の方も切れのあるいい動き、皆さん凄いですよね。なんでもできちゃうんだな。下の動画は、今年のフリートウィークの際、横須賀音楽隊が披露したパプリカです。このお二人の間に三宅さんが入ったのが館山のステージでした。

 途中、隊長もちょっとだけ参加するなど、大変楽しく盛り上がりました。

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 3人の楽しいステージが終わり、米満さんが、「ありがとうございました、なんかそちらでは一緒に踊ってくださった方もいらっしゃいましたね」と紹介されていました。客席で踊るとは凄いな∑(゚Д゚)

 

 次に用意されていたのは、解散が決まっている「嵐」のメドレイです。「嵐」のメンバーは、それぞれ個性もしっかりしていますし、個々の活動基盤が確立されてはいますが、やはり一つの時代を画してきただけに、解散を惜しむ声も少なくありません。そんな「嵐」のヒット曲、11曲がメドレイで演奏されました。こうしてメドレイで聴いてみると、どれも懐かしい曲に思えます。それだけ世の中に浸透し、存在感を示してきたことがよくわかります。11曲ものメドレイであるにも関わらず、演奏が終わった時、え、もう終わり?と感じました。客席を楽しませるためにいつも工夫を凝らしてくれているんだなと思います。

 

 さて、次に控えるのは「ユー・レイズ・ミー・アップ」です。三宅由佳莉さんが歌うというオプションもあるとは思いましたが、どうなんだろうと思っていましたら、米満さんの曲紹介で、「本日はフルートソロでお楽しみください」とのことでした。なるほど、この曲をフルートソロを入れて演奏するとどんな感じなのでしょう。

 ソリストのお名前が聞き取れなかったのですが、おそらく、大湊音楽隊におられた大山里美さんではないかと思います。ちょっと緊張されながらも、見事な音色を聴かせてくださいました。演奏を終えた後の、なんだかホッとされたような表情が印象的でした。

 大湊音楽隊でこの曲をフルートソロで演奏される大山さんの動画がありましたのでここに貼っておきます。当時の大湊音楽隊長は、現横須賀音楽隊長の長岡さんです。

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 バンドのしっかりした演奏に乗せて繊細なフルートで奏でられたユー・レイズミー・アップの演奏が終わり、米満さんがマイクを握ります。「時が経つのは早いもので、次の曲が最後となります。私たちはこのように大勢の皆様の前で演奏することができますが、今この時も私たちと同じ海上自衛官が、みなさまの目の届きにくい水平線の向こうで、空の彼方で、様々な任務に就いております…」この口上の途中で、館山航空基地の隊員が台風被害の救援活動に参加したことが紹介されると、大きな拍手が起きました。そして、最後に「防衛省自衛隊に対する変わらぬご理解、ご支援を賜りますようお願い申し上げます」と結ぶと、それこそ割れんばかりの拍手が湧き上がりました。この一体感がすごいなと思いました。

 

 そして最後の曲として紹介されたのは「トゥモロー」

 米満さんの曲紹介で、三宅由佳莉さんが歌われることがわかると、会場はまたもや盛り上がります。パプリカも含めると3曲めになります。三宅由佳莉さんが歌われるこの曲は、動画もたくさんあります。特に東京音楽隊レコード大賞企画賞を受賞した際の動画は、実に伸びやかで魅力が溢れていますよね。

 そんなイメージを抱きながら、三宅さんをステージに迎えます。

 ところがです、そこで歌われた「トゥモロー」は今まで聴いたものとは全く違うものでした。いや、曲が違うわけではもちろんありません。何といえばいいのか、歌そのものも、身のこなしも、細部の細部にまで神経が行き届いているように感じました。歌詞の一言一言をとても大切にされているのがわかりますし、もともと表情の豊かな方ですが、そこにもより繊細さが見て取れました。昨年あたりから、よく書かせていただいているように、徐々にアダルトな雰囲気を身に纏われつつあるように思えるのですが、それがしっかりと根付いてきたのではないかと思います。

 確実にグレードアップした三宅由佳莉さん、30台におけるご自身のイメージをほぼ固められたのではないでしょうか。そんな気がします。

 いずれにせよ、聴き終えた後出る言葉は「いやー…」後の句継げず(≧∀≦)

 この曲は、敢えて動画は貼りません。だって、印象が全然違うんですから、貼っても意味ないでしょう。頭の中で想像して見てください。しっとりと、大人の雰囲気で歌う「トゥモロー」、本当に素晴らしかった。

 曲が終わり、鳴り止まない大喝采を受けつつ、三宅さんが、そして長岡隊長が左袖に退場されました。

 アンコールを求める拍手の中、場内アナウンスが、花束の贈呈が行われることを伝えました。中学生と小学生の男児2名による隊長への贈呈が行われたのですが、その光景が微笑ましく、場内、そしてステージの上も、温かい笑いに包まれました。照れ臭いのか、ちょっと不貞腐れたような態度なのですが、記念写真を撮る時にはピースサインを出したりして、本当に可愛かったです。

 花束贈呈後、再びアンコールを求める拍手が湧き上がり、「アンコール!」の呼び声もいくつか掛かりました。拍手は次第にシンクロし、会場全体が手拍子で隊長の登場を促します。

 満を持して長岡隊長が左袖から姿を見せると、手拍子は歓喜の大喝采に変わりました。もの凄い圧を背中に感じます。いや凄いな本当に。ファンの皆さんの、横音に対する強い愛情を感じました。

 そして、演奏されたのが、X-JAPANの名曲「Forever Love」でした。吹奏楽で聴くのは初めてですが、原曲の魅力を余すところなく描き切った素晴らしいアレンジに、心から感動しました。

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 割れんばかりの喝采の中、長岡隊長は退場されましたが、拍手は鳴り止まず、再び「アンコール!」がいくつも掛かります。拍手が手拍子になったところで、長岡隊長が、ご自身も手拍子しながら再び登場し、笑いを取りつつ指揮台へ向かいました。客席に向け右手の人差し指を立てて「もう1曲ね」という仕草に、会場は再び湧き上がり、「軍艦」への期待が満ち満ちて行くのが分かります。

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 この動画は先日の横浜音祭り2019のものですが、演奏開始と同時に観客の手拍子が始まります。皆さん、この曲が大好きなんですね。館山でも、もう我慢できないという感じで最初から手拍子が始まりましたし、長岡隊長も客席に手拍子を求めました。ただ、「海行かば」のパートでは、「ここは控えてね」という仕草をされました。客席も静かに演奏に聞き入ります。このように「海行かば」で手拍子の自制を求めるシーンは時々見かけるのですが、そうでない時もありますし、どのような区分けになっているのかはよく分かりません。ともかく、「海行かば」のパートが終わったところで再び手拍子が始まり、会場の盛り上がりは最高潮に達します。長岡隊長の切れのいい指揮で演奏がピタリと終わるや、万雷の拍手が沸き起こり、素晴らしい演奏、素晴らしい演奏会への惜しみない称賛が贈られました。

 隊長は、鳴り止まない拍手のなか、各パートを順次に起立させて紹介し、全員が立ち上がったところで左袖の方に向かって「出ておいで」という仕草をされました。三宅由佳莉さんが登場すると、会場はまた一段と盛り上がります。横須賀音楽隊のステージでは初めて見る三宅由佳莉さんでしたが、もう100年も前からやっているような馴染み方です。驚きました。

 喝采を浴びつつ長岡隊長が左袖に退場されます。「軍艦」が演奏された以上、「もう1曲」はないことは皆さんわかっているのですが、諦めきれないような拍手がいつまでも続きます。ここで、演奏会の終わりを告げる場内アナウンスが入り、ようやく拍手は鳴り止みましたが、ステージ上の隊員の皆さんが会場に向かって手を振り始めると、再び拍手が起こり、また手を振りながら、最後の名残りを惜しみました。

 うーん、本当に素晴らしい演奏会でした。ちょっと遠かったけど、行ってよかった。体調は万全ではなかったけど、決心してよかった。本当によかった。そう思いました。

 今回、三宅由佳莉さんは2曲を歌い、1曲を踊り、そして1つのナレーションを披露され、何か一つ大きく脱皮されたような印象を私たちに与えてくれました。どのパフォーマンスも素晴らしかったのですが、私が最も印象深く感じたのは、実はナレーションでした。意外に思われるかもしれませんが、姿が見える状態での表現というのは声の他にビジュアルを駆使することができます。でも、ナレーションは声だけで、全てを表現しなければなりません。大変難しい表現様式です。その制約の中で、あれほどの表現力で会場を感動させた力量は、ただ事ではないと思います。これが、三宅さんの今後の表現活動の中でどのような意味を持つのか、私にはわかりませんが、少なくとも恐るべき力を蓄えつつあることだけは確かなようです。今後も目が離せない存在ですね。

 いかがでしたでしょうか、クリスマスコンサートの雰囲気、そして三宅由佳莉さんの様子が少しでもお伝えできたなら幸甚です。

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【追記】

 本記事のスピンオフです。

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