あれこれdiary

海自OBによる偏見御免徒然あれこれdiary

鶴岡八幡宮での横音演奏会

 先週の水曜(2019年8月7日)、鎌倉の鶴岡八幡宮に行って参りました。7日から9日まで開催される「ぼんぼり祭り」の初日に、境内の舞殿裏で横須賀音楽隊による演奏の奉納が行われるからです。この演奏会は、毎年行われているようですが、私は知りませんでした。先月、水交会湘南支部よりメールでご案内を頂き、初めて知りました。昨年入会して以降、様々なご案内をいただくようになり、その中には音楽隊関係の催しも結構含まれているので、大変ありがたいです。

 「ぼんぼり祭り」での横須賀音楽隊の演奏会は、湘南水交会がその準備等に当たっているそうです。

 鎌倉駅の東口改札を抜けると、鶴岡八幡宮は左手の方にあります。小町通りを通って行くこともできますが、今回は段葛を行くことにしました。ここから500mくらいまっすぐ歩けば大鳥居です。

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鶴岡八幡宮へと続く段葛

 突き当たり、横断歩道を渡って大鳥居をくぐると、太鼓橋の向こうに本宮とその麓に建つ舞殿の屋根が見えています。

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 舞殿まで辿り着くと、本宮までの急勾配な石段の中央に縦長に設えられた「観客席」が埋め尽くされていました。

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 舞殿の周囲には、横須賀音楽隊の隊員さんが三々五々、馴染みのファンの皆さんと談笑しておられました。あ、みんなリハーサルから来てるんんだな。

 今年の3月に東京音楽隊から異動になったパーカッションの赤嵜尚子さんの姿は見えませんでしたので、楽屋(どこが楽屋かわかりませんが(≧∀≦))の方におられたのではないでしょうか。

 私が到着したのは開演(1700)の15分前くらいでしたから、既に石段の観客席は鈴なりでしたし、上の写真でいうと舞殿の向こう側、結界の細いロープで区切られたステージ周りにも大勢の人が集まっており、なんとか結界に取り付くことができたものの、かなりステージの奥の方になってしまいました。ステージを野球場に例えるなら、3塁側アルプススタンドの一番外野側くらいの位置です。でも最前列ではあります。ところが、向こう側を見ると、一塁側ベンチ前に座席が設けられていて、水交会湘南支部の先輩方が座っておられました。あー、来年は設営作業を手伝うことにしよう(^ ^)

 でも、お気付きかとは思いますが、3塁側アルプススタンドは、パーカッションパートの目の前なんです。普段なかなか見ることのできない、赤嵜さんはじめ、パーカッションの皆さんの演奏を目の前で見ることができるんです(╹◡╹)

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3塁側アルプススタンドからバックスクリーンを望む

 この位置からブラスパートの演奏を撮影すると、当然のことながらオーディエンスがまる写りになってしまいます。そこで、今回はパーカッションパートの演奏風景だけを少しだけ録画して、あとはじっくりと演奏を聴かせていただくことにしました。歴戦の撮影部隊の方々が正面に陣取ってカメラをセットされていましたので、動画はたくさんアップされるはずですし(╹◡╹)

 開演時間が迫り、隊員の皆さんが結界の内側に入ってこられました。あ、赤嵜さん。結界のロープを挟んで私の目と鼻の先を通って行かれました。

 横須賀音楽隊の演奏は、どれも素晴らしいものでしたが、私の立つ場所が場所だけに、やはり興味津々でパーカッションパートの皆さんの演奏ばかり見ていました。本当にたくさんの、名前も知らない楽器が次々と…

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タンバリンをリズミカルに演奏する赤嵜さん

 そんなパーカッションの皆さんの演奏風景をちょっとだけご覧ください。やはり正面から撮るのと違って、画像には違和感があるかも知れませんが、ご容赦のほど。

www.youtube.com

 それと、私の目の前の譜面台に置かれた楽譜、五線譜じゃありませんでした。考えてみれば当然なんですが、なんか不思議な感じです。

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 今回の演奏会、赤嵜さんは当初、主としてマリンバなどの鍵盤打楽器を担当されていましたが、「マンボ・メドレー」の演奏を前に、後列の太鼓のサイトに移動する際、まっすぐ私の方に向かって歩いて来られたので、気付いて下さいました。言葉にこそ出されませんでしたが、「やだー、来てたの?」と今にも言いそうな満面の笑顔をいただきました。

 さて、「マンボ・メドレー」ですが、下田の「サンセット・コンサート」の動画で見たとおり、「テキーラ」から「クンバンチェロ」に入る前に赤嵜さんのコンボ(かな?)ソロがありました。目の前でこの演奏をを見れたのは本当に幸運でした。

 クンバンチェロが終わったところで、隊長がソロ演奏された隊員の皆さんを指し示して紹介していきますが、赤嵜さんについては、隊長が歩み寄って握手を求めました。いや、なんかちょっと感動しました。確かに素晴らしい演奏でしたもんね。

 後になって、このシーンを録画すればよかったと思いましたが、後の祭りです。来年会場設営のお手伝いをしたとしても、一塁側ベンチ前じゃなく、三塁側アルプススタンドにしようかな、と思った瞬間でもあります。

 ところで、上で紹介した動画をご覧になって気づかれたかたもおられるかもしれませんが、この演奏会に参加されたパーカッショニストは4名ですが、うち2名は幹部隊員です。つまり、本来は演奏に加わらない幹部隊員が応援出演しているんです。パーカッショニストが足りないんですね。

 パーカッションパートの皆さんの器用な掛け持ち演奏をじっくりと拝見しましたが、他の隊員さん達のことを見ていなかった訳ではもちろんありません。ただ、私はまだ横音初心者なので、個々の隊員の方々のことについて書くのはもう少し時間が必要かなと思います。でも、名前を認識している隊員の方のことについて少しだけ書いてみます。

 演奏会の時にはいつも歌を披露してくださるトロンボーン奏者の渡辺彩乃さんは、今回出番がありませんでした。と言いますか、歌唱を伴う曲はありませんでした。その代わり、本業のトロンボーンではソロ演奏が2回ほどあり、喝采を浴びていました。

 そしてもう一人。トランペット奏者の本田勲平さんです。1曲丸ごとのソロ演奏がありました。曲名は「Shade」。本田さんのために書かれた海自オリジナル曲です。曲自体が格好良いのですが、本田さんの演奏がまた、格好いいなぁ。若い頃は相当ヤンチャだったのではないかと思わせる風貌(個人的印象です(╹◡╹))ですが、今はちょっとニヒルな雰囲気が似合ってますね。ソロ演奏中も、3塁側ベンチ付近から湧き上がった拍手に、ちらっとクールな横目を送り、口元をちょっと歪めただけの笑顔を作りました。それがまた、サマになってるんです。演奏といい、この独特の雰囲気といい、この方のファンは男女を問わず多いんだろうなと思います。ただ、ファンのほうも大騒ぎせず、クールに応援しているに違いありません。以前から存在感のある方だとは思っていましたが、生演奏を聴いて、そしてその姿を直に拝見することで、存在感の中身を少しだけ掴めた気がします。

 こんな風に、個々の隊員の皆さんの魅力を発見できるのがライブの楽しみの一つなんです。これからも、可能な限りライブ演奏を聴いて行きたいと思いますが、私にはモンスターさんのような機動力がないので、焦らず、身の丈にあった活動をして行こうと思います。

 さて、演奏会が終わり、隊員のみなさんが「結界」の外にはけて行きます。

 私は赤嵜さんにご挨拶したかったので、様子を見ていましたが、やはり隊員の皆さんやファンの皆さんに囲まれていました。

 でも、私がおずおずと近づくと、体を開けて下さいました。嬉しかったです。開口一番「もぅ、あんなところにいないで下さいよ〜。ただでさえ緊張しぃなのに、ものすごく緊張するじゃないですか」と、満面の笑顔でおっしゃいました。「いや、たまたまあそこしか空いてなかったんです。でも、パーカッションの目の前でよかった。ソロ演奏も凄かったですね」と申しましたら、「緊張しましたけど、失敗せずにちゃんとやれてよかった、ホッとしてます」とのことでした。確かに気合いの入った演奏でした。

 そして、「手がものすごく痛いんです。地方に行って一日二公演とかある時はホテルで氷を握りしめて冷やしたりするんですよ」とのこと、やっぱり痛いんです、そりゃそうですよね、あんなに激しく打ち鳴らすんですから。でも、そうやって気合いの入った演奏を聴かせてくれるんですね、ありがとうございますm(_ _)m

 と、やりとりしていると、私の後ろに次々と聴衆の皆さんが詰め掛け「いやー、感動しました」とか「素晴らしい演奏でしたね、ありがとうございました」と口々に賞賛されていました。そして、そんな様子を見ながらとても嬉しく感じました。

 赤嵜さんは「(私が)来てくれたこと、母にも言っておきます」と仰ったのですが、あれ? 前回の記事で「親も泣いて喜んでました」との赤嵜さんの発言に、「これはちょっと盛りすぎでしょう」と書きましたが、母上が本当に喜んでくれていたんだと、この時思いました。なんだか、嬉しいやら恐縮するやらの複雑な心境です。

 そして、最後に「あ、ところで、旧姓の”しばた”、の漢字はどっちですか?」とお聞きしたところ「柴田恭兵」の柴田です、とのことでした。「しばちゃん」問題に半年ぶりに結論が出ました(╹◡╹)

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