(この写真はホノルルでの合同演奏会ものです)
このところ、練習艦隊が中南米諸国を訪問した際の演奏会の動画等が、我がブログチームの皆さんの努力と機転により次々と発掘され、その情報をお寄せいただいたおかげで、初めて遠洋練習航海に参加されている三宅由佳莉さんの、寄港地での活躍の様子を、皆様と分かち合うことができています。
私の印象では、グアテマラ、ペルー、そしてエクアドルの中南米3カ国を訪問した際の各国の皆さんの反応は熱狂的なものだったように思います。
入港歓迎行事や艦上レセプション、演奏会などの動画や写真も多く公開されましたし、ネット上への書き込みなども、日本の艦隊が寄港してくれたことへの喜びであふれていました。
これらを見たうえで、ホノルルやサンディエゴでのことを思い返してみると、情報が非常に限られており、印象が薄い感じがします。日米両国が重要な同盟国同士であることを思えば、なんとなく寂しい気がしないでもありません。でも、逆に日本の艦隊の入港が特別なことではないまでに、両国関係が成熟しているということの証左であるとも言えると思います。
さて、そんな米国での練習艦隊音楽隊の演奏会で三宅由佳莉さんが歌われている動画が、ようやくアップされました。サンディエゴに入港した際、市内のCivita Parkで行われた演奏会の様子です。最近、ブログチームとして情報提供してくださっている「作戦参謀」さんからの報告です。
「作戦参謀」さんも仰っているとおり、かなりの遠景ですので、三宅由佳莉さんの仕草や表情は判然としませんが、その歌声は綺麗に録れています。早速ご覧ください。
歌われている曲は「ネッラ・ファンタジア」です。18世紀の南米で、多くの苦難を乗り越えながら布教にあたったイエズス会宣教師らの人間模様を感動的に描いた1986年の英国映画「ミッション」のテーマを深く印象付けた「ガブリエルのオーボエ」という曲にイタリア語の歌詞を付けたもので、サラ・ブライトマンのアルバム「エデン」に収録されています。この動画のタイトルも「ガブリエルのオーボエ」となっていますね。そして良く聴いてください。三宅由佳莉さんはイタリア語ではなく英語で歌われています。英訳の歌詞もあったのですね。外国語での歌唱に自らの思いを載せるというのは大変難しいことだと思うのですが、三宅さんは、一つ一つの言葉を噛みしめるように、丁寧に歌われています。そしてそれが現地の皆さんにはきちんと届いたのだと思います。だからこそ、6月15日の演奏会から1ヶ月半も経過した7月29日においてなお、アップ主様に、この歌にフォーカスした動画を編集してアップするだけのモチベーションを与えたのでしょう。
ところで、5月に行われた東京音楽隊のランチタイム・コンサートで、中川麻梨子さんが、東京音楽隊員として初めて公の場で歌われたのもこの曲でした。
それぞれ持ち味の異なるお二人の歌を聴き比べてみるのもいいかも知れません。