7月9日(月)、我が練習艦隊は南米ペルーのカヤオ港を出港し、次の寄港地であるエクアドルのグアヤキル港に向け航行中です。早いもので、第5レグに入りました。
今回の航程は、ちょっと不思議です。
カヤオからグアヤキルまでの直距離は、これまでで最も短く、旅客機であれば2時間足らずで到達します。何が不思議なのかと言いますと、この短いレグの航行に5日を費やす予定になっていることです。距離的には3倍以上もあるプエルトケツァルからカヤオへの第4レグの航程に要した日数が7日間だったことを考えれば、随分日数をかけての移動となります。
各寄港地ごとの入出港日程は、訪問先との親善行事の日程調整だけでなく、使用可能なバース(埠頭)の調整なども絡むため、このような日程になることもあるのだと思います。また、練習艦隊として消化しなければならない訓練項目も多岐にわたりますので、洋上での訓練時間を確保する必要もあります。ですから、第5レグでは各艦搭載砲による射撃訓練などを含む、洋上訓練を集中的に行うのではないでしょうか。
ガラパゴス諸島周辺海域の周回などが行われるかも知れません。大陸から孤絶しているため、太古の生態系が独自の進化を遂げてきたガラパゴス諸島は、練習艦隊の次の訪問国であるエクアドルに帰属します。
私が参加した遠洋練習航海では、グアヤキルを出港後、ロスアンゼルスに向かう途上、ガラパゴス諸島の島々をはるかに望みながら北上したのでした。もちろん上陸することなでできませんが、領海外からガラパゴスの島影を望むだけでも感慨深いものがあります。今回練習艦隊音楽隊に参加されている三宅由佳莉さんも、そんな風景を心に刻み、また感性に磨きをかけられているのではないかと、勝手に想像しています。