今回の演奏会では、個人的に大切な出会いがありました。
それは、パーカッションパートの赤嵜尚子さんにご挨拶することができたことです。赤嵜さんのことについては、以前「魅惑のマレット奏者・赤嵜尚子さん」という記事を書かせて頂きました。
記事を書かせて頂いたこともあり、早めにご挨拶したいものだと思ってはいましたが、その後結構頻回に演奏会には足を運んだものの、なかなか機会が得られませんでした。今回、演奏会が終わった後の様子を会場出入り口付近で見ていたところ、パーカッション席からまっすぐ出口に向かって来られる赤嵜さんを視認、これが与えられた機会に違いないと思い、「赤嵜さん」と声をかけてみました、ちょっと難しそうな顔で歩いておられたので、本当はお忙しかったのだと思いますが、そこは笑顔で対応してくださいました。
自己紹介した上で、「いつもYouTubeなどで拝見しています」と申し上げたところ、「あの、ひょっとして、記事を書いてくださった方ですか?」との反応があり、大変驚きました。何しろ、あまり評判のよくないこのブログ(^^; しかも「隊員のみなさんが読んでいないことを祈るばかり」とまで評されたことのあるこのブログを読んでるの?
赤嵜さんによると、私の書いた記事のことをどなたかからお聞きになって読まれたそうです。嫌な予感がします。
「勝手に書いて申し訳ありません、不快な思いとかされていませんか?」
とお聞きしたところ、満面の笑顔で「全然!」と(^ ^)
「やっぱり、注目されることのあまりないパートですから、記事で取り上げられたり、皆さんから声かけされたりすると嬉しいし、励みにもなるんです」
よかった(°▽°)
音楽隊の正確なリズムを刻むパーカスのみなさんは重要なパートなのに、注目度が低いのは残念です、と申し上げたところ
「縁の下の力持ちですから」
さらっとした、あまりに爽やかな仰りように、私の発した問いが何だか間の抜けたものに感じられ、面食らいました、素晴らしい(╹◡╹)
そこには、「注目されようがされまいが、このバンドは私たちが支えてるの」という強烈なプライドと、「でも、注目されればもちろん嬉しい」という、とっても素直でまっすぐな感性が感じられました。
動画などで拝見していると、いつも画面の隅の方にしか映る機会がないのですが、他の隊員へのさり気ない気配りが随所に見られます。演奏そのものもさることながら、そのような赤嵜さんの目立たない気配りに、私は魅力を感じてきたのですが、やはり「縁の下の力持ち」としてみんなを支えて行くんだという強い気持ちがあったんですね。
東京音楽隊の隊旗をバックに、一緒の写真を撮りたいなと思いましたが、連れのいない私が自撮りをしようとしていたところ、私たちの様子を近くでご覧になっていた方が「撮りましょう」と、この写真を撮影して下さいました。そして、その後、「私もお願いします」と、赤嵜さんとのツーショットを希望されました。あ、この方も赤嵜さんに注目されているんだな。
以前は、声かけされる機会もあまりなかったそうですが、記事が上がってから、名札を見ることもなしに「赤嵜さん!」と声がかかったり、写真撮影のリクエストの機会が増えたのだとか。最初は、「あ、三宅ですね、ちょっと呼んで来ます」と応じたところ、「いえ、赤嵜さんと」と言われ「え?私ですか?」というやり取りがあったと、面白おかしく話して下さいました。
「え?私ですか?」と、ちょっと慌てている、なんとも可愛らしい赤嵜さんが目に浮かびます。
赤嵜さんにご挨拶して、お話も伺うことができた私はもちろん嬉しかったのですが、赤嵜さんも、喜んで下さいました。私のブログを見ても、海自OBとしか書いてないので、一体誰なんだろうとか、演奏会の時にも、この中のどこかにいるのかな、と気にかけてくださっていたそうです。
「記事を書いたご本人に会えて嬉しい」
素直に仰って下さったこの言葉が、私には何物にも代え難い喜びでした。
「親も泣いて喜んでました」
これは、ちょっと盛り過ぎでしょう(^。^)
ご本人が読んでくださることを想定して書いた訳ではありません。ただただ自分の思いを綴っただけの記事でしたが、応援したいという思いが、ちゃんと伝わっていることがわかって、とても嬉しかったです。
でも、と思います。
違うんです、赤嵜さん。
私が記事を書いたから注目され始めた訳じゃないんです。元々輝いていたから多くの人があなたに注目していたんです。私の記事は、そんなみなさんが「だよね」と頷くきっかけになったに過ぎません。
私は、赤嵜さんが横浜出身だと思い込んでいたのですが、実際には大和市のご出身とのことで、同じく大和市出身の樋口隊長は、高校の吹奏楽部の先輩なんだそうです。そんなご縁についても伺いながら、赤嵜さんとの楽しい時間を持つことができ、この演奏会が更に感慨深いものになりました。
赤嵜さん、お忙しい中、わざわざ足を止めていただき、本当にありがとうございました。これからももちろん応援していきますので、益々ご活躍下さい。