あれこれdiary

海自OBによる偏見御免徒然あれこれdiary

無限に広がる大宇宙

 昨夜は月が綺麗でしたね。あ、そうでないところもあったかもしれませんが(≧∀≦)

 仕事の帰り、思わずスマホで撮影してしまいました。

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 なんだよこのショボさ(≧∀≦)

 肉眼だと大きく風情があるように見えても、撮影するとこんなもんです。肉眼での画像は脳内で処理されるので、見る人の心理状態が反映されるのでしょう。機械を通すと、現実は現実としてしか写らないということですね。

 因みに、地球から月までの距離は約38万キロメートルと習いました。光の速度が秒速30万キロメートルですから、私たちが見ている月は約1.3秒ほど前の姿ということになります。同じように、太陽は約8分前の姿しか見ることができません。

 有名なアンドロメダ座の大星雲までの距離は、253万7千光年、つまり光の速度で飛んでも253万7千年かかるほどの気の遠くなるような距離です。ですから、私たちが見ているのは、253万7千年前のアンドロメダ星雲というわけです。じゃあ、今現在、アンドロメダはどうなってるの?それは253万7千年待てば見ることができます。

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 宇宙規模でものを考えるとき、「同時」という概念は意味がなくなります。観察手段である光の速度が有限であるため、「同時」を検証しようがないからです。

 宇宙空間は、あまりに壮大で私たちの普通の感覚ではとても捉え切れません。

 光の速度は、有限であると同時に、超えることのできない速度です。つまり、この世に光の速度よりも早い速度は存在しないのです。簡単に書きましたが、これは驚くべきことです。

 私たちの常識では、時速100kmで走る車から進行方向に時速20kmで投げられたボールの地上から見た速度は時速120kmです。

 光の速度(秒速30万km)は通常「c」で表されます。実際には物質が光の速度に達することはできませんが、仮に光の速度で飛ぶ物体があったとして、その物体から進行方向に、0.2cの速度で投げられたボールを、地上から見たとしたらどうなるでしょう。

 常識的には、c+0.2c=1.2c となりますよね。でも、先ほど「光より早い速度は存在しない」と言いました。たとえ相対速力だとしても、光の速度を超える速度は存在できないので、c+0.2c=c としかなり得ません。どんな光景が頭に浮かびますか?

 そうです、地上から見ると、ボールは止まっています。つまり時間が進まないのです。地上から見ている限りは。でも、光の速度で飛んでいる物体に乗っている人から見ると、ちゃんと0.2cの速度でボールは飛んで行きます。

 どういうことなのでしょう。あらゆる物事はたった一つの状態を示しているにも関わらず、それを観察する人の運動状態によって、物事の見え方が異なるということです。絶対の観察結果はなく、全ては相対的に把握するしかないということでもあります。

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 光の速度が有限であること、そしてそれを超える速度が存在しないこと。これはアインシュタインの直感でした。その直感を信じ、これを土台に展開したのが相対性理論です。その後幾多の実証実験によってその正しさが証明され、現在では自然科学の基礎中の基礎となる理論ですが、公表当時はその奇抜さ故にキワモノ扱いされていたようです。芸術も科学も、常識の殻を打ち破るのは容易ではありません。

 また、悪い癖が出て、すっかり脱線してしまいましたし、私の理解が正しいのかもちょっと不安ではあります。以前コメントいただいた「小林」さんはご専門でもありますので、「そこは違うぞ」というところがあれば、ご教示いただけると幸いです。

 

 さて、本筋に戻りますが、先ほどのスマホで撮った月と、ほぼ同じ時刻に撮影された月の写真があります。

 こんなんだったのか(≧∀≦) クレーターまではっきり見えますね。

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 これも機械を通した現実の映像ですが、通った機械が違いすぎるので、現実の姿が却って瑞々しさを伝えてくれていますね。

 この写真を撮影されたのは、このブログにもよくコメントを寄せてくださるTAK-CHANさんです。

 昨夜、私の帰宅途上にLINEでこの写真を送ってくださいました。それで、「俺も撮ってみよう!」と撮影したのが冒頭の写真というわけです。全く相手になりません。私の写真はニンニク一欠片と見分けがつかないじゃないですか(≧∀≦) 

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 これが、TAK-CHANさんの天体望遠鏡です。シュミットカセグレン式望遠鏡というのだそうです。かっこいいですね。

 TAK-CHANさんが撮りたかったのは、先ほどの「月」ではなく、「火星」です。

 太陽系の惑星群の中で、地球環境に最も近いことから、将来人類が移住する最有力候補に挙げられている星です。

 TAK-CHANさんが撮影された火星の写真です。

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 真ん中に筋が入るのは、あまり良いことではないらしいのですが、私的にはこの写真がなんとなく気にいったので掲載させていただきました。TAK-CHANさんは、「7枚重ね」「10枚重ね」などの手法を用いて、より滑らかな画像も作られていますので、敢えてこの写真を使うのは、単なる私の好みですのでご了承ください。

 この写真、火星のてっぺんに白い部分がありますよね。これが「極冠」と呼ばれるもののようです。地球で言えば北極の氷海ですね。

 

 このブログを立ち上げてから、多くの方々と、様々な交流を持たせていただいておりますが、みなさんそれぞれに良い趣味の世界をお持ちです。趣味らしい趣味を持っていないのは、ブログ主宰者の私くらいかもしれません。

 今回は、TAK-CHANさんが送ってくださった月の写真に着想を得て、昨日アップした「宇宙戦艦ヤマト」に繋がる宇宙の話題を書いてみました。

 ところで、記事本文中「宇宙空間は、あまりに壮大で私たちの普通の感覚ではとても捉え切れません。」と書いた時、これって三宅由佳莉さんにも当てはまるなぁと思ったのでした。

 粒ぞろいの東京音楽隊の中でも、三宅由佳莉さんの存在は異色です。

 従来の海上自衛隊の枠にはとても収まらない、「無限に広がる大宇宙」のような、三宅さんは、海上自衛隊の通常の感覚ではとても捉え切れないのです。そのため、向かうべき方向性や、到達すべきゴールが、海上自衛隊としても描き切れていないのではないかと思えるのです。パイオニアの宿命なのかもしれませんが、三宅由佳莉さんの弛まぬ努力の落とし所を示せる「アインシュタイン」が現れてくれることが望まれてなりません。それとも、もういるのかな? だったらいいですね(╹◡╹)