あれこれdiary

海自OBによる偏見御免徒然あれこれdiary

「三宅由佳莉さんの・・・」シリーズ外注編(2)、山口公演

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 今回は、一昨日、6月18日(月)に、山口市民会館で行われた、「山口市民と音楽の夕べ」の詳報です。

 このブログをお読み頂いている「モンスター」さんが、大分公演に引き続き、この演奏会にも足を運ばれました。何かちょっとしたことでも、コメント欄に寄せていただければありがたいなとは思っておりましたが、本未明、大変詳細な報告コメントを頂きました。枕も含め、一本の記事とも言える内容でしたので、まずはコメント全文を引用させて頂きます。なお、本コメント直後の修文コメントの内容を反映してあります。

 

昨日の地震でお亡くなりになった方々、被災し避難所で不安な夜を過ごしている方々、その他被災した方々、心よりご冥福とお見舞いを申し上げます。また、一日も早い復旧をお祈りしております。

また、現地で復旧作業等を行っている自治体職員、自衛隊、その他関係者の皆さん大変でしょうけど頑張ってください。

さて、私は東京の自治体の職員でありますが、現在、災害復旧の応援職員として福岡に来ております。土木の技術職員であるので、大きい災害があると、道路やライフラインの復旧を行う職種でありますので、今回の地震も他人ごとではありません。
東日本大震災の時も、一年間、岩手県自治体に応援職員として行っておりましたが、我々、土木屋はハード面での復旧・復興は出来ますが、ソフト面特に心のサポートは出来ません。東日本の時も大勢の芸能人やスポーツ選手等が被災地を訪れ、被災者と触れ合い、被災者の心を癒したり元気付けたりしておりました。これも大変重要な事だと思います。

被災された方にも東京音楽隊のファンの方や関係者の方がいるかと思います。その方々に少しでも役に立てばと思い昨日のコンサートの報告をさせていただきます。

まず、基本的な構成は、今までと変わりません。
詳細は、以下のとおりとなります。

1部
星条旗よ永遠なれ
②フローレンティナー行進曲
③第一狂詩曲
④マーチワンダフル・ボォヤージュ
⑤初恋
⑥海峡の護り
2部
ゲッタウェイ
②鈴懸の径
③世界の約束・人生のメリーゴーランド
④浜辺の歌
⑤シング・シング・シング
美女と野獣
ドリフターズメドレー
アンコール
①花燃ゆ
②行進曲軍艦

 まずこの日は、スーザ賞の表彰式が行われます。このためアメリカより前エア・フォース・バンドの指揮者でありスーザ賞の選考委員であるブルース・ジルクス氏が来日しており、檀上に上がり、樋口隊長に表彰状を渡します。その返礼とし東京音楽隊の盾を送るのですが、その盾を三宅さんが渡します。
で、ジルクスさんの指揮で一曲目が演奏されます。
2曲目以降、2部の最後の曲までは大分と同じとなり。最後がドリフターズメドレーとなります。
「八時だよ、全員集合!」の掛け声から始まり、隊長の早口言葉や隊員のひげダンス、タライ落とし等があり、最後は樋口隊長がいい湯だなを歌い(会場も一緒に)大変盛り上がり2部終了。
このあと、樋口隊長の退官を記念し、花束が贈られます。西日本公演も続きますし、この日が最後ではないでしょうが、退官の日が近いのかもしれません。
で、アンコールは山口が舞台となった大河ドラマ「花燃ゆ」のテーマソングを川上さん、三宅さん、藤沼さん、荒木さんの4人で歌います。4人ボーカル迫力凄かったです。で、最後定番の行進曲軍艦で終わりとなります。

長々、すいませんでした。

 とても詳しく、演奏会の様子が手に取るようにわかりますね。これだけの報告をまとめるのは、とても大変です。それが分かるだけに、本当に感謝の念に堪えません。

 今年2月の第57回定期演奏会、私は入場券を手に入れることができませんでしたが、私が読者登録させて頂いている「toikimi」さんがチケットを入手され、演奏会に行かれることになったので、図々しくも報告記事の執筆をお願いしました。その経緯を記事にしたのが下の「外注編」です。

retcapt1501.hatenablog.com

 そこで、今回の「モンスターさん」の報告も、これに倣って「外注編・第2段」として扱わせていただくことにしました。

 「モンスター」さんの詳報に基づき、西日本大遠征を可能な限り再現した記事、あるいは動画の編集を考えています。音源の選定や編集に時間を要するので、しばらくかかると思いますが、改めてご紹介できればと思っています。

 さて、この詳報で注目すべき点がいくつかあります。

 まず、スーザ賞の授賞式です。樋口隊長は、横須賀音楽隊長時代に続き2度目の授賞ですが、これは相当に凄いことです。何しろ、海上自衛隊の音楽隊が受賞したのはその2回だけなんですから。樋口隊長の実力もさることながら、幅広い人脈を生かした国際的に顔の見える活躍を続けてこられた成果ではないかと思います。

 そして、やはり樋口隊長の退官を記念しての花束贈呈です。大学卒業年次からいって今年度中に定年退官されることは、先般「三宅由佳莉さんの出会い・・・4人の隊長」という記事で紹介させて頂きましたが、誕生日が不明なため、時期がわからないとも書きました。今回の遠征が樋口隊長の花道だったんですね。

retcapt1501.hatenablog.com

 以前、別記事でも紹介しましたが、自衛官の定年年齢は法律に明記されているため、階級ごとの定年年齢に達した日に、当然に自衛官の身分を失います。つまり、一年中五月雨式に定年退官していくわけです。このままでは人事のやりくりが破綻してしまいますので、退官する日から1〜3ヶ月程度遡った切りの良い日付をもって、いずれかの部隊の「付き(づき)」配置となり、退官の準備に入ります。

 このタイミングで樋口隊長の退官が公表されたということは、内示ではなく正規の人事発令があったということですから、おそらく7月1日付で、東京音楽隊付きとなるのではないかと思います。7月1日は、自衛隊の夏の定期昇任日でもありますので、3佐の地方音楽隊長が2佐に昇任して、東京音楽隊長に就任するのではないかとの予想です。

 神奈川県出身である樋口隊長の退官記念の花束贈呈が山口で行われた理由は、人事発令のタイミングの問題だと思います。人事発令が出たタイミングでいずれかの演奏会で公表するという計画だったのでしょう。発令がもう少し遅れれば、遠征中の公表はできなかったかも知れません。

 樋口隊長には、もう少し活躍して頂きたいというのが正直な気持ちですが、こればかりは仕方ないですね。

 もう一つ注目したのは、川上良司さんがボーカリストとして歌を披露されたことです。今年に入ってから、川上さんが歌われたとの情報に接していなかったものですから、何となく淋しい思いでおりました。ちょっとホッとした気分です。

 さて、縷々綴ってまいりましたが、本日の鳥取公演をもって、東京音楽隊の今回の大遠征も幕となります。演奏会に行かれる方は、滅多に聴けない東京音楽隊の素晴らしい演奏をどうか満喫してください。