あれこれdiary

海自OBによる偏見御免徒然あれこれdiary

三宅由佳莉さんの、「残酷な天使のテーゼ」(2/2)

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(2013年3月31日、新宿村スタジオ、スペシャルミニコンサートでの「テーゼ」)

retcapt1501.hatenablog.com

 

 さて、本論です。

 この記事を書くきっかけとなったのは、現在準備中の別企画のため、東京音楽隊がアニメソングを集めてリリースしたアルバム「ブラバンヒーローズ」の発売当日に新宿村スタジオで急遽開催されたミニコンサートの動画を編集したことです。

 このミニコンサートは、当日、ニコニコ動画で生中継されたのですが、Tung Wei Wangさんがそれを録画してアップして下さったため、現在でも楽しむことができます。Tung Wei Wangさん、ありがとうございます。台湾の方でしょうか。

 このステージは、三宅さんの身のこなしもさることながら、バンドの演奏も、いつも以上にクールな仕上がりです。服装も、私の好きな黒の演奏服装だということもあり、本当にカッコいいなと思います。

 この曲が名曲だと思えるのは、大いなるものへの献身の鼓舞と、それとは裏腹の哀愁を帯びた諦観とを同時に直感させる美しいメロディライン、そして深い意味を持つ歌詞、その両者が、聴く者の心の奥底にある、記憶とも予感ともつかない切ない感性を呼び覚ますからではないでしょうか。

 それなのに、三宅さんのファンになりたての頃にこの動画を観た私は、二つの理由で閲覧を避けるようになりました。

 その一つは技術的な問題なのですが、音声が動画よりもわずかながら先行しているため、画竜点睛を欠くが如き残念な気持ちになったこと、そしてもう一つは、三宅由佳莉さんが所々苦しそうに歌っているのを見るに耐えなかったからです。

 今回、改めて動画を観て、自分の誤りに気づかされました。

 今の私の目に映るのは、所々苦しそうに歌っている姿ではなく、音域も発声方法も全く異なるアウェーな世界に敢然と立ち向かい、使命を果たそうと努めている、「東京音楽隊の歌手」三宅由佳莉さんなのでした。

 三宅由佳莉さんのファンとして、私は確実に成長したということなのでしょうが、当時の私は(といっても、わずか半年あまり前のことですが)、三宅由佳莉さんを「東京音楽隊の歌手」ではなく、「歌手」として見ていたということです。

 昨日「(1/2)」で縷々偉そうなことを書きましたが、海上自衛隊OBである私でも、そんな感覚に陥るのに、一般の国民の皆さんが誤解するのは当たり前じゃないかとも思いました。

 そして、だからこそ、自分に対する反省も込めて、批判に「対応」するのではなく、理解を促すような言論活動を展開していこうと思った次第です。

 さて、今回編集した動画ですが、まず第一に音声と動画の「ずれ」を修正すること、そして、冒頭と末尾に、昨年「バリピル宇宙」さんが描いてプレゼントして下さった三宅由佳莉さんのイラストを載せるという作業でした。これまで、何十本ものYouTube動画を編集してアップしてきましたが、何故か今回、バリピルさんのイラストを入れるべきだと直感したのです。理由は自分でもわかりませんが、とにかくそう感じたので、心のままに入れました。ご覧になってください。

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 そしてもう一本、「残酷な天使のテーゼ」の動画があります。ファンの皆様にはお馴染みだと思いますが、2016年6月1日に名古屋市オアシス21で行われた東京音楽隊のランチタイムコンサートです。

 h1way2012さんがアップして下さっている動画です。

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  服装の違いもあるのかもしれませんが、先述のミニコンサートとは雰囲気がガラリと変わり、かっこよさよりも可愛らしさが前面に出ているような感じです。

 この動画では、間奏に入る時、三宅由佳莉さんがバンドの方を両手の人差し指で指して主役交代をするシーンがあります。私もいいシーンだなと思っていましたが、いつだったかコメント交換の中で「ゆきかぜ」さんも、好きなシーンだと仰っておられましたので、昨日の冒頭の写真に使ってみました。動画で見ると、「あぁ」と、ちょっと心惹かれるのがわかると思います。

 また、間奏中、金管チームが立ち上がって演奏する際に、三宅由佳莉さんが「彼らを見て!」と言わんばかりに片手を挙げて紹介するシーンなども心に残ります。

 そして、画面では左下に写っているMCの荒木美佳さんが、進行表をチェックしながらも三宅さんの歌に段々と乗ってきて、後半は上体をスイングしたり、頭でリズムを刻んだりしている姿に、このバンドの平素の姿が垣間見えるような気がしました。

 この動画ではギリ確認できないのですが、三宅由佳莉さんが退場する際、向かって左端に座っているパーカッションパート赤嵜尚子さんの笑顔がまた素敵です。

 ご覧になりたい方は、下の動画(エヴァンゲリオンの3曲収録)をご覧ください。

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 三宅由佳莉さんの歌唱を堪能するのも楽しみなのですが、バンドの皆さんの表情や仕草を見ると、このチームのメンバーが、互いにリスペクトし合いながら高みを目指しているのだということが、じわりと伝わってきます。

 そして、三宅由佳莉ファンとしては、バンドメンバーの皆さんから、三宅さんが愛されているのを感じるのもまた喜びなのです。